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【検証】dynabook RZ82のペンのスキャンレートは他より優れているのか、他のタブPCや液タブと比較した結果


dynabook RX82・RZ82は他のタブレットPCよりもデータポイントを増やし、追従性を向上したとアピールしています。これが本当か確認するため、Clover Paintの作者氏が作ったスキャンレートを表示させるソフトで試してみました。

比較用に手持ちの他のタブPCや液タブでもいくつか試してみましたので参考にどうぞ。これについては数値がいちばん雄弁に語ると思うので特に解説はつけません。悪しからずご了承ください。

Tablet PC用のスキャンレート表示プログラム

ペンタブのスキャンレートとは何ぞや

ペンタブのスキャンレートは、アナログなペンの動きのストロークをデジタル変換する際、秒間に読み取る回数です。pps(ポイント/秒)やHz(サイクル/秒)で表現されます。当然ながらポイントが多いほど滑らかに描けるはずです。ほかの要因もあるので断言はできませんが……。

ワコムは板タブ(Intuos)に関しては、ワコムストア の商品ページで「読取速度」として記載しています。Intuos:最高133ポイント/秒、Intuos Pro:最高200ポイント/秒とのこと。液タブ(Cintiq)はなぜか記載がありません。

他の機種でいうとWindows PCで記載している例は見た記憶がありませんが、SAMSUNG Galaxy Note 5 のS PenはSample rate 240Hz、Apple Pencil は1秒間に240回スキャンしているといった情報があります。

計算方法(データの見方)

スキャンレート表示プログラムでは結果が平均秒が表示されます。この数字はスキャン毎の間隔を表すため、小さいほどストロークのスキャン性能が高いことを示します。

μ秒=0.000001秒であり、たとえば平均7500μ秒であれば0.0075秒毎にスキャンしています。ppsへの換算は、1/0.0075≒133で、秒間133回(133pps)となります。

計測結果

東芝 dynabook RZ82(平均4163μ秒≒240pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(Feel IT Technology)

dynabook RX82

東芝 dynabook Tab S68(平均4987μ秒≒201pps)

デジタイザ:ワコムアクティブ静電結合ペン

Wacom Cintiq Companion(平均5556μ秒≒180pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(プロペン)

Wacom Cintiq 24HD touch(平均7792μ秒≒130pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(プロペン)

Asus VivoTab Note 8(平均7478μ秒≒134pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(Feel IT Technology)

計測結果(追加)

dynabook RZ82より後に発売された機種の測定結果についてもここに纏めておきます。世代が新しくなり、RZ82と同等以上の機種が出てきています。

raytrektab DG-D08IWP(平均5580μ秒≒179.2pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(Feel IT Technology)

8インチ版raytrektabはペンのスキャンレートが仕様表に記載されている機種で、公称180Hz。実測では180に少し届きませんでしたが測定誤差でしょう。

Galaxy Book 12.0(平均4171μ秒≒239.7pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(Feel IT Technology)

raytrektab DG-D10IWP(平均2777μ秒≒360.1pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(Feel IT Technology)

10インチ版raytrektabは当初、ペンのスキャンレートが仕様表に記載されていませんでした(現在は記載されています)。公称360Hzで、測定結果も同様です。

Wacom Cintiq Pro 24(平均5535μ秒≒180pps)

デジタイザ:ワコム電磁誘導ペン(プロペン2)

※文字認識モード。標準モードの場合は120ppsとなります。

GAOMON PD1161(平均4507μ秒≒222pps)

デジタイザ:GAOMONパッシブペン

PD1161は中国GAOMON社が出している廉価液タブで、俗に言う中華液タブです。ペンのレポートレートは266PPSとスペックに記載されていましたが、測定結果はなぜかカタログスペックに満たない値になりました。

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