【レビュー】鉛筆型Sペン、Staedtler Noris DigitalはGalaxy NoteやGalaxy Bookのほか、raytrektabなどでも使用可能。書き味は最高だが鉛筆型であることが弱点でもある - 肉うどん

肉うどん

※本ページは広告が含まれています

【レビュー】鉛筆型Sペン、Staedtler Noris DigitalはGalaxy NoteやGalaxy Bookのほか、raytrektabなどでも使用可能。書き味は最高だが鉛筆型であることが弱点でもある


Galaxy Noteシリーズのオプションのひとつ、鉛筆型のSペン「Staedtler Noris Digital」(ステッドラー・ノリス・デジタル)の使用感レビュー。1ヶ月ほど使った感想を書いてみます。

ステッドラー・ノリス・デジタルとは、鉛筆やシャープペンなど筆記用具の大手ステッドラーとサムスンがコラボし、文房具のデザインを踏襲したSペンです。

Galaxy NoteシリーズやGalaxy Book、Galaxy Tab S3のほか、サムスン製以外のWacom feel IT Technologies(電磁誘導方式)対応のタブレット全般(raytrektabなど)で使うことができます。

STAEDTLER Noris digital Designed for SAMSUNG 【 国内正規品】 グリーン Galaxy Note8対応 スタイラスペン GP-U999ERIPAAA

ビジュアルは鉛筆そのもの

見た目はほぼ鉛筆。raytrektabのペンも鉛筆がモチーフの六角形ですが、あちらはプラ製でした。ステッドラーはペン軸が(鉛筆と同様に)木製です。鉛筆そのものの見た目を優先してか、サイドスイッチやテールスイッチはありません。

ペン先はワコムのプレスリリースにあった画像より削り込みが少ないです。プレスのようにもう少し鋭角だと書いているときに芯先が見えやすくていいと思うんですけど。また、傾き検知を生かそうとする際にもペン軸が邪魔になる場合があります。いっそ鉛筆よろしく自分で削ってみてもいいかもしれません。

書き味は良好

筆圧は極めて素直に出ます。Galaxy Bookで使用すると傾き検知にも対応します。付属のSペンより描きやすく、木製で手に馴染むため書き味を求めるならオススメできます。

ただしデッサンをする際のような極端に寝かせた持ち方はワコムペンの構造上、難しいです。というのもワコムペンは芯が押されてペン内部の圧力センサーが反応すると描ける、という仕組み。傾きだけでは線は引けません。芯が細いのもあって、ペンを寝かせると芯がうまく押されていかないケースがあります。意識してセンサーに掛かるように操作すればペンを寝かせて描けないこともないですが、無意識で鉛筆とまったく同じように描く、というところまでは行きません。このへんはApple Pencilのほうが上手いつくりになっているように思います。

長すぎて重心バランスが悪い

ステッドラー・ノリス・デジタルは書き味は素晴らしいですが、悪い点もあります。だいたいは鉛筆を模したことによる弊害という感じです。

まず鉛筆ってこんなに長かったっけ? と思ってしまいました。実測17.5cmで、ちょうど新品の鉛筆の先を削ったほどの長さのようです。鉛筆は使っていくうちに短くなるんですけど、スタイラスは先を削ることがないので短くなりようがないですね。付属のキャップを紛失防止にとペンのおしりに装着すると、さらに長くなります。

他のペンとの比較。上はCintiqのグリップペン、下はraytrektabの付属ペン。他のペンよりもだいぶ長いことが分かります。

重心はペンの真ん中あたりではありますが、先の方で持つ持ち方だと長さが余ってだいぶバランスが悪く感じられます。17.5cmの長さすべてに機械が入っているわけではないと思われるため、いっそ良い感じのところで切断してしまうのも手ですが、どこまで機械が詰まっているか分かりかねるので破壊のリスクがあり、まだ実行には移していません。

サイドスイッチやテールスイッチがない

前述の通り、Staedtler Noris Digitalにはサイドスイッチやテールスイッチといったものがいっさい何もついておらず、入力装置としてはペン先のみとなっています。

鉛筆にもお尻に消しゴムがついてるやつがあるので、そういうふうにしてくれてもいいのよ。と思わんでもないのですが、あるいはテールスイッチがないおかげで気兼ねなくペンを切断できるという気遣いなのかもしれません(?)

Galaxy Note8で使う場合、サイドスイッチを押して呼び出す「エアコマンド」を使うのに困りそう。Galaxy Note8は画面上にエアコマンド呼び出し用のフローティングアイコンが表示できるので、特に困ることはない……と言いたいところですが、エアコマンド用のフローティングアイコンはGalaxy Note8本体に刺さっているSペンを抜かないと出てきません。省電力設定を切れば本体からSペンを抜かずに別のペンが使えるようになる、という設定を用意しておきながら、フローティングアイコンは常時表示する設定がありません。残念。

替え芯がない(海外版のみ。別途用意すれば交換可能)

ペン先は海外版では(公式の情報としては)交換不能とされており、替え芯が付属しません。しかし別途芯抜きを用意すれば普通に芯を抜き差しすることはできますし、Galaxy Note 8系の芯が流用可能です。Amazon.co.jpのレビューによると、国内正規版には替え芯5本および芯抜きが付属するようです。

購入ルートについて

Staedtler Noris Digitalはもともとは海外先行で、後に日本でも発売されました。現在はAmazon.co.jpで並行輸入品と国内正規品の両方が販売されており、並行輸入品のほうがいくらか安く入手可能です(しかもAmazon発送のものならプライム対応ですぐ届きます)が、海外版には替え芯が付属しません。

ワコムペンの替え芯はだいたい5本で1000円程度で売られれており、並行輸入版のほうが1000円以上安ければ妥当な価格といったところではありますが、細さ0.7mmの替え芯の入手ルートが現状限られているので、特別な理由がなければ国内正規品を購入した方がいいですね。

追記:ワコムストアで販売開始

海外での発売から3年の時を経て、Wacom Oneでも使えるペンとしてワコムストアで販売開始しました。価格は4,400円(税込)。替え芯5本と芯抜きが付属します。

替え芯は別売りもされており、ハードに使い潰す人も安心です。

2020年現在では並行輸入品の価格も上がってきており、国内正規品を買わない理由がなくなりました。買うならワコムストアでどうぞ。

この記事をシェアする