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【レビュー】Bauhutteの天吊ラックBHP-2400を購入 アイディアは面白いが高さが足りず、活用に創意工夫が必要でした


Bauhutte(バウヒュッテ)の天吊プロジェクターラック BHP-2400は、上部に木でできた天板がついていて、天板に天吊り金具をネジ留めすることでプロジェクターを天吊りできるラックです。

わざわざラックの中で天吊りせずとも、棚の上で逆さ置きすれば十分のような気もしつつ、せっかくなので買ってみました。何ヶ月か使ってみた感想を書きます。

紆余曲折を経て、最終的にこうなります。

なぜ買ったのか

うちは賃貸ではないので別に天井でも壁でも穴を開けてしまってもいいのですが、やっぱり穴ってできるだけ開けたくはないじゃないですか? 一生同じプロジェクターを使うということもないだろうし、配置換えしたいとなったときに天井に固定されてると嫌だな、と漠然と思いました。その点、ラックに付いていればラックを移動すればいいだけなので合理的に感じたので買いました。

天板の高さが全然足りない

まずプロジェクター設置後の話をしますと、天吊り用の天板の位置が最大でもおよそ2m付近までしか行かず、さらに天吊り金具がだいたい高さ15cm程度あり、さらにプロジェクターのランプはプロジェクター本体中央に付いているため、光源の高さはおよそ180cmくらいになってしまいます。

これは天吊りプロジェクターの設置位置としてはかなり低く、身長が170cmくらいの人間でも、ラックの手前を通ったときに映像に頭が被る。もちろん映像はプロジェクターから離れるほど大きく広がり、50cmほど離れた位置では身長が150cmでも映像に頭が被る。

多分そうなるだろうなと買う前から薄々思ってはいましたが、実際置いてみるとかなりうっとうしくて困ります。

プロジェクターに左右方向の補正機能がないと設置位置が難しい

今回使用したプロジェクターはBenQ HT2550です。HT2550はレンズシフトも左右方向の台形補正もないので、映したい位置の正面にラックを丸ごと置かねばなりません(これはラック内に逆さ置きする場合でも同様でしたが……)。

私の部屋はあらかじめ壁一面にプロジェクター向けの凹凸が少ない壁紙を貼ってあり、どこに映してもスクリーンからハミ出る心配はないですが、あまり変な位置に映すと単純に見づらいので、できるだけ壁の真ん中に映したいところです。すると、反対側の壁際の真ん中付近にラックを置く必要が出てきます。

これは使うプロジェクターとの相性もよくなかったと言えます。左右方向の補正機能がある機種ならば、画質を多少犠牲にしてラックを部屋の隅に置くといった策も取れました。

天板はやたら堅い

プロジェクターマウントの取付は自分で木製の天板に穴を開けて自由にやれという形式です。こうした製品にしてはDIY感が強いですね。まあ場合によって使いたいマウント器具も変わってくるでしょうし、仕方のないところであります(なおプロジェクターマウントは付属しません)。

当初、十字穴の木ネジで取り付けようとしていたのですが、天板が激烈に堅くて途中でネジが回せなくなってしまいました。もちろんドリルで下穴は開けてあった上でですよ。電動ドライバーを使っても全然回らず、頭をなめるばかりでネジ山が潰れてしまったので、ペンチでつかんで回して無理矢理外す羽目になりました。

その後、頭が六角になっている木ネジ(六角フランジタッピングねじM6×30mm)を買ってきて、レンチで締めました。最初からこのような木ネジを用意して使った方がよいです。ドライバーではまったく回らないような堅さでも、レンチで締めたら全然力を入れなくてもスルスルと刺さっていくんだからテコの原理ってすごいですね。

六角フランジタッピングねじは、私は近所のホームセンターで買いました。↓こういうやつですね。頭が六角になっているので、レンチでガッチリ掴んで回すことができました。

付けたり外したりが何回かあり、取り付け作業はやや面倒でしたが、最初から六角フランジタッピングねじを使えばよいと分かっていれば然程でもないかもしれません。これだけ堅ければ勝手に外れてくることはまずなかろうと考えられるので、安心感はあります。

なお木ネジを締めたり外したりさせようとして無理させた結果、電動ドライバーが1つ死にました。私は悲しい……。全然回らないし電動ドライバーから異臭はするしでヤバいと思ってたら、突然パチッと音が鳴り、動かなくなりました。黙祷。1999年製だったのでまあ寿命ですね。父が買ったまま使わずに放置されていたのを引き継いだ物でした。教訓:なんでも無理させるのはよくない。

天板が最初から歪んでいる場合は交換してもらえる

開封したときから天板が明らかにしなっていたので、ビーズ株式会社の問い合わせフォームから連絡しました(バウヒュッテはビーズ株式会社が展開するブランド名の一つです)。天板は木製のため、ゆがみが出ることもあるんでしょうね。

問い合わせにはこんな感じの写真を添付しました。フローリングの板材と比べると弓なりにカーブしているのがよく分かります。この状態でも強度には問題ないかもしれませんが、四隅のポールを入れる穴に角度が付いてしまっているのが大問題で、これでは組み上げる際にポールが入っていきません。

結果、初期不良扱いで天板のみ交換対応となりました。配送の方が交換パーツを持ってきて、同時に不良品を引き取っていく形式でした。

最初に使用したプロジェクターマウント

まず最初に、GIBBON MOUNTS プロジェクターマウント (天吊りタイプ) を使いました。

このプロジェクターマウントは、品質自体は良いものだと思います。しかし、高さが15cmもあるのは天吊プロジェクターラックBHP-2400に合わせるには向かなかったと言えます。

ぶっちゃけ何でもいいかと適当に買ってしまったのですが、できるだけ高さのないものを買うべきでした。

設置さえできてしまえば、まあまあ便利ではある

位置が低めで天吊りのメリットが出にくいという問題はありますが、プロジェクターの位置が固定できるので、観るたびにプロジェクターを出してきてセッティングするといった作業がなくなりました。よりカジュアルにプロジェクターが使えるようになったのはよかった点です。

しかし、普通のラックに逆さ置きするんじゃダメなの? と言われると困ってしまいます。このBHP-2400を使う場合でも天板の上に逆さ置きしたほうが高さは稼げるよなぁなどと考えてしまってもうダメ。

別のプロジェクターマウントを使ってトリッキーな設置をする

と、ここまでが普通の使い方でしたが、suptekのプロジェクターマウントPR05を使い、普通の天吊りではない設置をすることで「プロジェクターの取付位置が低くなる」、「スクリーンの真正面にラックを置かなければならない」デメリットの解消を図りました。

それが冒頭にも出したこれです。

上から見るとこんなことになっています。

このプロジェクターマウントPR05は、もともとは「延長アームを使わなければ高さ5cmになる」という商品説明に惹かれて購入したのですが、そのような使い方はできませんでした。説明書通りに組み上げることができないPR05はひどい欠陥商品ですが、構造をチェックした結果、このような使い方であれば問題が起きないだろうと判断しました。

ラック側もマウント側も想定外の使用法と思われるため、人様にはあまりオススメできない感じではありますが、正直めちゃくちゃ快適になりました。当初の想定通りに高さ5cmのマウントとして使うより位置も高くなり、結果的には良かったです。

あとはこの組み方で保持力・耐久性が大丈夫なのかな、というのが不安ではありますが……。この状態で数ヶ月使ってみて、特に問題は起きていません。ただし設置から今まで大きな地震は起きていないので、地震が起きたときにどうなるかは不明です。落下防止ベルトなどを追加で巻いておけばいいですかね。

ここまでやれば満足度は高いが…

今回やったようにアームを横に延ばせば、高さのデメリットはかなり解消されるとはいえ、人に勧めるのはちょっと憚られるやり方でした。

かといって普通に天吊りするのだと高さが足りないため、投影中に人が出入りしたりする環境では使いづらいかと。公式サイトのコーディネイト例でも、1人部屋に正面から投影する場合は寝転がっていて、会議室っぽい空間では横から投影していたりするので、その点はメーカーも認識されているのかなと思います。しかしそれでは、普通のラックの上に逆さ置きしたほうが良くない? ってなっちゃいますよね、やっぱり。

というわけで天吊プロジェクターラックBHP-2400は万人向けとは言いづらい製品でした。自己責任で創意工夫ができる方にはオススメ。

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