One Netbook OneMixは求めていた形に最も近いUMPCではないか? GPD Pocketに回転ヒンジと筆圧ペンを追加した7型2-IN-1!
One Netbook OneMixというGPD Pocketのクローンのような商品が出ています。ざっくり言うとGPD Pocketに360°回転ヒンジと筆圧ペンをつけたようなものです。
はっきり言って、当初は怪しげなコピー商品として否定的に見ていました。仕様上は魅力的に見えてもどうせ品質が悪かったり、そもそも出なかったりするんだろう……。と一旦スルーしてたのですが、製造品質が良さそうなので興味が戻ってきたところです。
で、GearBest を見たらちょうどフラッシュセール中で今なら約5万で買えるというので、ついうっかり注文してしまいました。
目次
One Netbook OneMixのスペック
- OS:Microsoft Windows 10 Home
- CPU:第4世代(Cherry Trail)Intel Atom x5-Z8350 1.44GHz
- 画面:7インチ 1,920×1,200(16:10、323ppi) IPS液晶
- メモリ:8GB DDR3
- ストレージ:128GB eMMC + microSD
- サイズ:180mm×110mm×20mm
- 重量:533g
- ペン:筆圧2,048段階(単6電池使用)
CPUはGPD Pocket比で低スペックですが、文字打ちが主ならそもそもGPD Pocketのスペックが過剰だったという感もあり。むしろ多少スペックを抑えてくれたほうがバッテリーの持ちにも寄与しそうで、このくらいのほうがありがたいという節もありそうです。
※しかしOne Netbook OneMixは筆圧ペンがあるからスペック欲しくね? という気も。ただ impressの実機レビュー で格子チェックをされた結果では電池ペンの宿命でナナメ線がだいぶヨレるようなので、ガッツリ書き込むことにはならないだろう、と想定すれば問題なさそうではあります。
raytrektab と比較するとむしろ少々の強化であると見えるので、重い用途に使わなければ実用上は問題なさそうです。
GPD Pocketとの差異
スペックでも少し触れましたが、どう見てもそっくりなのでGPD Pocketと比較されてしまうのは仕方なかろう、ということでGPD Pocketとの差異は以下の通り。
- 画面が360度開く(GPD Pocketは160度程度、GPD Pocket2は180度まで)
- キー配置が(比較的)まとも
- キーボードバックライトあり
- 充電がmicroUSB経由(GPD PocketはUSB Type-C)
- microSD対応
- 筆圧2,048段階のペン対応
- ポインティングデバイスが光学式
- CPUが比較的低スペック(GPD PocketはCore m)
おおむねGPD Pocketに対する正当進化な要素であり、「GPD Pocketがこうなっていればなぁ」と思っていた点が盛り込まれているため、非常に魅力的に映ります。
ただし光学式ポインティングデバイスといえば、キングジムが出したポータブックで操作性が悪すぎるとして使い勝手がクソほど叩かれた要素の一つであり、これは残念な点と思われます(キーボードバックライト等の実装面積との兼ね合いなのでしょうが…)。
360°回転ヒンジでタブレット化できる
One Netbook OneMixは画面部分ができるヒンジを持つヨガタイプで、タブレットモードやテントモードでの使用が可能となっています。さらに筆圧2,048段階のペン(単6電池使用)にも対応します。
7型タブレットとして見るとraytrektab(8型)から一回り小さいサイズとなります。raytrektabを使っているとキーボードが欲しくなることはままあり、文字が打ち込めるタブレットとしても使いではありそうです。
ペンは別売り
アピールポイントの1つとされている筆圧ペンですが付属はせず、別売りです。2000円程度で買えるのでついでに買っておくとよいかと。
ペンは電池式で、単6電池を使用します。ペンの種類はVOYOペンのようです。VOYOは中国・深圳のコンピュータメーカーで、VOYOペンは同社のタブレットに採用されているペン技術です。
GPD PocketはGPDが作りたくて作ったものではなかった?
One Netbook OneMixはGPD Pocketがあればこそ生まれた機種であろうことは想像に難くないので、あちらを下げてこちらを上げるというような論調はしたくはないですが……。GPD WINからは、こういうものがないから作りたい! という強い意志を感じました。実際、ゲームパッドを持つGPD WINはUMPCが流行っていた頃まで遡ってみても唯一無二のPCです。
しかしGPD Pocketは、開発陣へのインタビューによるとGPD WINがUMPC難民層にウケたことによる「UMPCの需要があるらしいから作ろう」が開発動機で、いまいちニーズを掴めてないのでは? というのをGPD Pocketの発表時からずっと感じていました。
はい、GPD Pocketはもともと計画にはありませんでした。しかしGPD WINを買われたお客様のなかで、「私はゲームをやらないけど、UMPCが欲しいがためにGPD WINを買いました」という声が多く聞かれたのです。たとえば株価をUMPCで見たいがためにGPD WINを買われたようなお客様です。
彼らの声を聞くと、やはりキーボードが良くないと言われてしまいます。GPD WINの性能はUMPCとしては十分でありましたが、ビジネス用をまったく考えていなかったので、当たり前の結果です。そこでGPD Pocketは、ビジネス向けに部品選定を行なうこととし、純粋なUMPCが欲しいユーザーに応えることにしました。
需要があるから作るというのは企業としては正しい姿です。しかし、自らの中に需要がないことによる意識のズレが、ズレた製品としてアウトプットされているのではないかと。One Netbook OneMixはそんなGPD Pocketへのアンサーというか、あまりにも惜しい「あと一歩」のところに対する「俺によこせ! 俺が作る!」というハッカー的な意志を感じます(これは想像ですが)。
いずれにせよ製作者の明確な意思が感じられる(気がする)プロダクトのほうが魅力を感じるというのはあると思いますね。
GearBestでの支払いについて
冒頭で記載のとおり、私はGearBestで注文しました。
GearBestで買うなら基本的にPayPalで支払うかと思います。で、PayPalの換算レートが高すぎなので支払い時に「通貨換算レートのオプション」で円請求からドル請求に変えてカード会社のレートで支払う、というのが一般的なテクニックとして色んな所で紹介されていますが、私が注文したときは当該オプションが表示されなくて少し悩みました。これは下記ブログを参考に解決しました。
・決済するカードの会社を変更する
これだけです。
この時決済しようとしたカードはJCBでした。どうやらJCBではPayPalで通貨換算レートのオプションが利用できないみたいです。
例に漏れず私も使おうとしたカードがJCBだったので、上記を参考にVisaのカードを登録して当該オプションを出すことができました。一度設定を変えてしまえば、その後はJCBのカードでもドルで請求させることが可能なようです。
なおGearBestはRegional Settingsから価格を円建てに変更でき、少なくともPayPalよりは暴利でないようなので、最初から円で請求させてもよいのかもしれません(私はPayPalにドルの残高が残っていたのでドル請求にしました)。