勢い余ってGalaxy Note8を買った。満足度は高いが不満もある


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Galaxy Bookがよすぎたので勢い余ってGalaxy Note8を買ってしまいました。GALAXY Note edge以来、3年ぶりのNoteシリーズです。1ヶ月ほど使い、基本的には満足度が高いですが不満もあります。世の中ではなんだか良いことばっかり聞くので、残念なところや欠点を中心に書いてみます。

状況が許せばドコモにMNPしたほうが圧倒的に得

色々なところで言われているので今さら言うまでもない感はありますが、今回はドコモの月々サポートが非常に高額なので、状況が許せばドコモにMNPしたほうが圧倒的に得です。まあ、私は状況が許さなかったので活用できてないんですけど。

月額まで考えるとauモデル(SCV37)の白ロムを買ってUQモバイルで使うのがトータルで一番安上がりだったのでそうしました。

Sペンの性能はアップしたが…

4,096段階の筆圧感度やサンプリングレートの向上など、Sペンの性能アップは正直体感できません。理由は2つあり、スマホのペンとしてはGALAXY Note edgeの性能で特に不満がなかったこと、Android OS自体の遅延が大きいためかペンの性能を高くしても描画が遅く見えること。個人的にはスマホはそもそも画面が小さいので、ポイント精度と追従性さえ高ければ、あとのスペックはあまり重要ではないと考えています。

Android OSの遅延についてはClover Paintの作者氏のブログが詳しいので興味があれば参照してみてください。古い記事ですがAndroidを取り巻く状況に変化はないかと思います(なおCloverスタイラス・チェッカーはGalaxy Note8では動作しませんでした)。Apple PencilやWindows InkがOSレベルでレイテンシの低減を目指しているのと比べるとペンに関してはAndroidは遅れていると言わざるを得ないのでは。そもそもサムスンが勝手にワコムのペンを載せてるに過ぎないのでAndroidはそういう方向を目指していないと言われればそれまでですが。

ペン先が0.7mmまで細くなったのは明確に良い点です。画面が狭いぶん、ペン先が細くなったことのメリットはGalaxy Book 12.0よりも大きいと思います。

画面オフメモ、ライブメッセージ、スマート選択や翻訳などの機能追加もうれしいポイントではありますが、まだあまり活用できていません。この辺は今後利用法を考えていきたいところ。

インフィニティディスプレイ(18.5:9比率の画面)は意外と?使い勝手がよい

正直なところ私は昨今流行のベゼルレスデザインには懐疑的で、物理ボタンを排除して画面を広げる行為はユーザーの利便性を無視して未来感などというマーケティング材料を付与するためだけのものだと考えています。実際Galaxy S8/S8+でインフィニティディスプレイを初搭載した際のサムスンへのインタビューで、見た目を変えたいというのが第一目的であったことが明かされています。

やはり市場としては新しいチャレンジをサムスンに期待しているということを考え、今までスマートフォンは全部同じ形をしているよね、まず見た目から考えてみようというコンセプトの下で企画を始めました。

ケータイ Watch「Galaxy S8/S8+」商品企画担当者インタビューより
グローバル商品企画グループ Senior Professionalのチェ・スンミン氏の発言

とはいえ。同様に物理ボタンを廃し、それを埋め合わせる新しいジェスチャを多数搭載したiPhone Xと比較すると、Galaxyはユーザーの利便性にかなり配慮しているように思います。

まずGalaxy Note8は画面下部のナビゲーションバーを表示したままにできるため、従来の物理キーとほぼ遜色なく使えます。バーを表示したままにしていても16:9より広い領域が確保できていますし、必要があれば非表示にしてさらに画面を広くすることも可能です。仮想キーになったことで、従来のGalaxyで他機種と逆配置になっていた、メニューボタンと戻るボタンの入れ替えもできます。

さらにナビゲーションバーが非表示でも画面オフ状態でも、ホームボタンの位置を押し込むとホームボタンとして機能する感圧センサーまで用意されています。この感圧センサーはタッチ時の導電量で圧力を判定していて、布越しに押しても反応しません。iPhoneの3D Touchのようなものです。

ナビゲーションバーに関しては、少なくとも16:9の画面で仮想キーを使っている機種(Moto Z Playなど)よりは遥かに使いやすいですね。※MotoZ Playの後継機であるMoto Z2 Playでは指紋センサーをナビゲーションキーとして活用し、仮想キーを使わない設定ができるようになりました。やはり端末メーカーとしても仮想キーが出たり入ったりするのは使いにくいと考えるのでしょう。

少し話が逸れました。

インフィニティディスプレイはSペンでメモや絵を描く際にもディスプレイをより広く使えて、ツールパレットを出しっぱなしにできるくらいの余裕があるのがうれしい。が、極端に縦長なせいか体感としてはむしろ狭く感じる場面もあります。Galaxy S8/S8+と揃える意図があるのでしょうが、Noteシリーズとしてはもう少し横に広くして18:9(2:1)くらいにしてくれると収まりがよかった気はします。

1つのアプリに集中するのではなく、マルチウィンドウを活用して資料や動画を見ながら描く、という使い方をすると18.5:9の比率がより有効活用できそうです。YouTubeを見ながら描いたりもできますよ。AbemaTVは生放送は問題ありませんが、ビデオ機能ではフォーカスを外れると再生が止まってダメでした。

画面領域拡大のあおりを受けた指紋センサー

指紋認証は従来のホームボタン一体型と比べて使いづらくなりました。背面に移動するのはまだよいとして、なぜカメラの横にしたのか疑問です。というのはさんざん指摘されまくってるので今更ですかね。後発のGalaxy A8 (2018)では指紋センサーがカメラの下に移動しているのでサムスンも失敗だったと思っているのでしょう。できればNote8を出す前に、S8/S8+の時点で気づいてほしかったところです。

しかしカメラを触らないように気を使って触る必要があるのは面倒といえば面倒ですが、付属のケースを着ければそれが位置のガイドになるので、使用前に思ったほどには問題になりません。指紋センサーとカメラレンズ部の間にはフラッシュがあり、レンズ部にまで触れてしまうことは稀です。

これは私がスマホは左手で持つ派であることと、指が比較的長いほうであること、さらに背面にSpigen スタイルリングをつけていることに由来していると言えて、ここまで条件を揃えてようやくまともに使えるといったレベルです。右手で持つと普通にカメラに触れてしまう上に指紋センサーがさらに遠くなるのでこの配置はイケてないですね。

さらに、卓上に置いた状態のままロック解除できなくなったのがことのほか不便で、虹彩認証を使えば指紋認証に関わる問題は解決しますが、ロック解除のために持ち上げる必要があることは変わりません。虹彩認証は認証前に画面をつけて待機状態にする必要があるのも、指紋認証の手軽さと比べると面倒です。

「頑張れば」普通に使えるものではあるが、ユーザーに頑張りを強制する時点でアウトって感じです。

画面に指紋センサーを埋め込む技術が出るぞ出るぞと言われ続けて何年も経ちました(2018年になってようやく中国Vivoの機種X20 Plus UDで実用化)。本来は指紋センサーが画面に埋め込めるようになるのを待ってホームボタンを取り払うはずだったんでしょうけども、サムスンもアップルも他社を牽制するために待てなかったんですね。かわいそうに。まあ、本当にかわいそうなのは中途半端なものを買わされた我々ユーザーのほうですけど。

きっと2018年モデルか、遅くとも2019年モデルではサムスンやアップルも画面への指紋センサー埋め込みに対応してくるだろうというのはもはや周知の事実と言ってもよく、そうなるとこの進化の過渡期に10万円近くも払ったの? という悲しみを背負うことになるので悩みは深いです。ガジェオタ的には逆に面白みがあるとも言えますが(笑)。

デフォルトの状態ではなぜかナビゲーションバーを黒くできない

ナビゲーションバーの色は設定で変更可能。しかし、真っ黒にする選択肢がなぜか用意されていません。有機ELディスプレイなのだからむしろ初期設定で真っ黒にしておくべきとすら思うのですが不可解です。Galaxy S8/S8+では可能らしいことがさらに謎を深めています。

ググるとこれを解消するapkが配布されていたので、インストールして解決しました。

GAME TOOLSを使えば縦長画面でもゲームプレイは快適

Galaxy Note8はCPUやメモリがハイスペックで、ゲームプレイにも力を発揮します。さらに単純なスペックだけでなく、ゲームプレイを支援するGAME TOOLSもあり、これは以下の機能を持ちます。

全画面表示の切り替え

画面比率をアプリ単位で18.5:9と16:9に切り替えられ、18.5:9の画面比率に対応していないアプリでも問題が出ないようになっています(これはゲーム以外のアプリにも適用可能)。

縦画面&全画面表示なしの場合、ゲームによってはナビゲーションキーが表示されるようです(クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズで表示を確認)。これが表示されるかどうかはアプリの作りによるのでしょうか? 同様の設定でもファイアーエムブレムヒーローズ(FEH) では表示されません。ゲーム中でも戻るボタンは意外と便利なので、できればすべてのアプリで有効にできるようにしてほしい(不要なら非表示にもできるともっといい)ですね。

ゲーム中に通知を制限

ゲーム中に通知ウィンドウが出るのを抑止し、プレイ中にLINEのポップアップが出たりする事故が防げます。しかし電話がかかってきた場合など重要な通知は防げないとのこと。

ホームボタン押し込み動作ロック

Galaxy Note8にはホームボタンが非表示の状態でもホームボタンの位置を押し込むとホームボタンとして機能する感圧センサーがあります。これをゲーム中に動作しないようにできます。

エッジ操作をロック

Galaxy Note8には画面端から呼び出せるエッジアプリケーション機能があります。これをゲーム中に動作しないようにでき、誤操作を防止します。

ナビゲーションキーロック

ナビゲーションキーの戻るボタン、ホームボタン、メニューボタンを非表示にします。ポケモンGoなど、ナビゲーションキーが常に表示されるタイプのゲームでの誤操作防止に役立つかもしれません。活躍の場面は限定的に思えます。

画面タッチをロック

画面をほぼ消灯し、タッチ操作を受け付けない状態にします。この間、ゲーム自体はスリープさせず、ずっと動作している状態です。時間経過によるスリープへの移行も抑止します。

主にポケモンGo向けの機能かとは思いますが、マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝世紀末デイズのようにオートバトルで長時間放置することがあるゲームでも有効に働きます。

ロック解除がスワイプ操作固定であることが残念で、ロックした状態で仕舞っておきたいというときに、仕舞う動作で肌が擦れてロックが解除されてしまうこともしばしば。

画面キャプチャ

スクリーンショット(静止画)を撮ります。GAME TOOLSの機能でスクリーンショットを行うと、全画面表示でない場合は上下に黒帯をつけずに保存してくれるのでSNSへの投稿などがスムースに行えます(Androidの機能でスクショを撮ると黒帯まで含まれます)。ツールバーやナビゲーションバーが表示された状態でも、これらを含めずにゲーム画面だけ撮ってくれるのもありがたい。

また、ゲームタイトルごとにフォルダを分けて保存してくれるのも地味に便利です。

動画を撮る

ゲーム中の動画が撮れます。ゲーム画面だけでなく、インカメラおよびマイクによる自撮りを含めることもできます(もちろん含めないこともできます)。

動画の撮影でも静止画同様に、ゲームタイトルごとにフォルダを分けて保存してくれます。

ショートカットボタン

「ナビゲーションロック」、「画面タッチをロック」、「画面キャプチャ」、「録画」のうち、どれか1つを選んでナビゲーションバーの右端に置けます。

エッジ部は正直言って邪魔

GALAXYシリーズの曲面ディスプレイ・画面左右の終端部がラウンドした形状(エッジ)はGALAXY Note edgeからスタートしたものですが、もともと「画面を曲げられるぞ、どうだすごいだろう」という意味しか持たないものなんですよね。そこにエッジアプリケーションなるエッジ部でランチャーなどを呼び出せる仕組みを作ったりして半ば無理やり意味を持たせています。しかし、よく考えなくても分かるとおり、画面端から呼び出せることと画面端がラウンドしていることは実のところあまり関係がありません。

Note edge以後の機種では左右がラウンドしている方がよりベゼルが狭く見えるなどとも言っていますが、この辺の主張のブレからもまず曲げることありきで意味は後付けであることが伺えます。

さて、画面端がラウンドしていると起こる弊害が具体的に2つあります。画面端の画像が歪んで見えることと、誤タッチ防止のため画面端が操作不能領域とされることです。

画面端の画像が歪むことについては特に説明も要らないかと思いますので省略します。Note edgeではエッジ部は通常の描画領域とされていなかったのでまだよかったんですが。

画面端が操作不能領域で困るのは、具体的にはファイアーエムブレムヒーローズ(FEH)の画面端にスクロールバーがあるのですが、画面端のタッチがキャンセルされるためにこれを操作するのが困難です(完全に不可能というわけではなく、タッチの当たりどころがよければ操作できることもある)。他の端末では問題ないのでGalaxy Note8固有の問題です。

Evernoteのスクロールバーは操作に支障がないので、アプリの作りによるのかもしれません。(追記:上記のFEHでの操作の問題は、いつの間にか解消していました。スマホ本体とアプリのどちら側で対応されたのかは不明です。)

ペンでの描画は画面端でも反応します。ただ画面が平面でないため物理的に書きづらくなっています。Sシリーズは仕方ないとしても、Noteシリーズでまでエッジを採用する意味はあったのでしょうか。一応Galaxy S8より直角に近くしてはいるようですが……。

エッジ対策としては片手モードを使う、という手もあります。片手モードでは画面がエッジ部の手前までに配置されます。というか片手モードでこの表示になるってことは開発者もエッジ部が邪魔だと理解してるんじゃないの? と思うんですが、どうなんですかね。

後発のGalaxy A8 (2018)はミドルクラスだからコストを抑えているのか、画面両端にラウンドしたエッジ部がなくフラットにされています。指紋センサーの位置と併せてGalaxy A8 (2018)の筐体でNoteシリーズを出してくれればよかったのにな~という思いが尽きません。

エッジまでカバーする画面保護フィルムが出ているのはGood

そんな邪魔なエッジ部ですが、エッジまでカバーして貼れる柔らかいフィルムやカーブしたガラスフィルムがいくつか出ています。周辺機器メーカーががんばってくれるのはメジャー端末のメリットのひとつですね。

私はレイ・アウトの反射防止フィルムを貼りました。画面消灯時の表面がかなり白っぽくなってしまうのが当初は気になりましたが、それだけ反射を防いでくれているということでもあり、使い勝手は確実に向上します。

下向きのモノラルスピーカーが残念すぎる

スピーカーはモノラル。画面下部、USB Type-Cの隣についています。音が正面に向かないのはもちろんのこと、音質もお察しです。

縦画面ではまだギリギリ我慢できる範疇ですが、横画面では音が右(または左)だけから出る、手で塞いでしまって音が篭もる(持ち方によっては完全に聞こえなくなる場合も…)、といった問題が発生します。GAME TOOLSが充実しているのに、サウンド環境がゲームプレイに向かないのは残念としか言いようがありません。

サムスンが買収したことでお馴染みのAKGのイヤフォンが付属することから、ゲームはイヤフォンでやれってことですかね。なお付属のイヤフォンも試供品レベルであり音質はお察しください。

おわりに

冒頭で書いたとおり、基本的には満足度の高い端末です。だからこそ、ここがな~というポイントが目に付いてしまうんですよ。しかも作ってるほうも明らかに分かっててやってるだろってものばかりで、Galaxy Note9が出たら確実に修正され、より満足度の高い端末になって出てくるのが目に見えているじゃないですか。

でも、もともとGalaxy Note7を買うつもりでいたのに物理的に燃えてしまい、もうこれ以上は待てない状態になってしまったんですよね。Note7を買う気だったならGalaxy Note FEでもよいのでは。とも考えたのですが、日本で買うなら価格面のメリットもさほどないし、Galaxy Note8を見てしまうとやっぱりこっちのほうが~って思っちゃってダメでした。買っちゃったのであとは使い倒すほかないのであった。めでたしめでたし。