肉うどん

【42機種】お絵描きWindowsタブレット(ペン採用機種)まとめ2017-2018

追記:2019-2020年版のまとめを作成しました。新しい機種はこちらを参照願います。


液タブのように使える、筆圧ペン対応のWindowsタブレットについてまとめました。ここでは2016年後半から2018年までに発売した機種と、2018年3月時点で発売予定の機種を一部対象としています。お絵描きWindowsタブレット(ペン採用機種)まとめ2016 に記載した機種は今回記載していないので、旧機種と比較したい方は2016年版を参照願います。

2016年版同様、画面サイズ順で記載しています。画面サイズのインチ数は対角線の長さを表すので、同じインチ数であれば正方形に近いほど面積が大きい点は注意。発売月も併記しています(海外モデルも日本での発売月を記載しています)。

今回もたいへん項目が多くなったので、目次も活用していただくといいかと思います。

目次

はじめに

2017年の初頭時点ではマイナーチェンジモデルが多くて目新しい機種がなく、スペックも頭打ち感があったため、まとめは作りませんでした。2017年の後半頃から面白い機種が続々登場しており、今回はそれらを中心に記載しています。

Surface Pro以来、もはやタブレットPCにペンが付いているのは当たり前となり、ただペンが使えるというだけでなくレイテンシ(遅延)やスキャンレートの改善などが差別化のポイントとなってきているほか、お絵描きに着目したモデルがワコム以外からも発売されるなど、ようやくペンの性能について語れるところまで来たといえます。

最近のPCは狭額縁化によるフットプリントの削減、キックスタンドや360度回転ヒンジ、Windows Helloによる生体認証への対応、外装のラグジュアリー感など、ペン以外でも数値に現れない差別化が多く見られ、物欲が刺激されます。また、メモリ16GBの機種がメジャーになりつつあるなど、性能も全体的に向上してきています。ただし性能を求めると価格が跳ね上がるので、お財布と相談しながらコスパのいい機種を見極めていただければよいかと思います。このまとめがその一助となれば幸いです。

なおスペック等についてはメーカーの直販サイトやプレスリリースなどを参考に、特徴的な要素を抜き出して記載していますが全ては書ききれないため、詳細は各製品のページを参照願います。

Wacom Feel IT technology 電磁誘導方式ペン(EMR)搭載機

EMR(Erectro Magnetic Resonance technology:電磁誘導方式)による電池レスペン。Wacom Feel IT Technologyのブランドは電磁誘導ペンとアクティブ静電結合ペン(電池ペン)の両方で使われる(ドライバも共通)。

2017年前半まではアクティブ静電結合ペン(AES)が優勢で、電磁誘導ペンは減少傾向にあった。2018年現在はハイエンドモデルを中心に再び採用機種が増え、盛り返している。他の形式のペンも性能を上げつつあるが、2018年時点ではまだEMRがペン性能では一歩抜けている。描画性能以外にも、電池レスのため電池入りのペンと比較してペンが軽い、電池残量を気にしなくてよいといったメリットがある。

EMRは仕組み上、コイルの板を画面の下に別途仕込む必要があり、そのぶん機体の重量や厚みが増すのがデメリットとされる。画面から電磁フィールドを発生させてペンを検知するため、ノイズへの処理が不十分な機種ではスピーカーの位置などで部分的にズレが大きくなる。

旧機種ではペンを傾けたときにカーソルがズレがちだったのに対し、VersaProやRZ82シリーズなどからの最近(2017年以降)の機種ではペンを傾けた際のズレがほぼ改善されている。最近の機種でもペンは旧機種と相互に使用可能ではあるが、本体と世代の合わないペンを使うとペンを傾けたときのズレが大きくなる。なおカーソル調整する際はペンを垂直にしたりせず、普段使う向きで調整点を押していくのがコツ。

【14.0型】HP ZBook x2 G4(2018年1月)

クリエイティブ用途を前面に押し出したワークステーション。タブレット部はWacom MobileStudio Pro 13とほぼ同じ筐体サイズで、モバスタの機能拡張版ともいうべきスペックを持つ。

タブレット本体と分離・合体可能なBluetoothキーボード、キックスタンド、画面横のファンクションキーなど豊富な機能を備える。持ち運びを考えると米軍調達基準(MIL-STD-810G)に準拠する堅牢製も嬉しい。ただし重量は相応に重め。

フォトグラファーモデルは1月発売、よりハイスペックとなるデジタルアーティストモデル、プロデジタルアーティストモデルは3月下旬販売開始予定。

【13.5型】Acer Switch 7 Black Edition(国内未発売)

キックスタンドで自立するSurfaceタイプ。カバー型キーボードはポゴピンでタブレット本体に接続される。2017年8月に発表され、北米では同年12月発売とされるも、2018年2月現在まで音沙汰がない。日本での発売は未定。

ワコムEMRを採用し、4,096段階の筆圧検知と傾き検知に対応する。外部GPU、キックスタンド、指紋センサーなどを採用。タブレット本体内にペンを収納可能。Acerでは既にお馴染みになったファンレスで液体冷却というのも面白い点のひとつ。まあ、それも無事発売されればの話になってしまいますが……。

追記:海外では販売開始しました。日本での発売は未定です。

【12.5型】東芝 dynabook RX82/A・RZ82/A(2016年8月)

RX82/AはR82シリーズの2016年秋モデルで、スペックは前モデルから据え置き。店頭モデルの型番がRX82で、直販モデルの型番がRZ82となる。R82シリーズは2016年秋を最後に途絶えています。RX82は中古でも価格が高止まりしていて、今から買おうとすると割高に思えるかも。

「ペンタブレットにもなる」と標榜していたR82シリーズのペンの精度は折り紙付きで、お絵描き向きの機種としては安心してオススメできる一台でした。RX82系のペンについては前モデルのレビューに記載しています。

※いま東芝はRZ83という機種を出しているが、これはR82シリーズとは関係ない機種です。RZ83は普通のノートパソコンで、タブレットにはなりませんし、ペンも使えません。

東芝 dynabook RX82/ABP

107,900円(12/03 16:59時点)
Amazonの情報を掲載しています

【12.0型】Samsung Galaxy Book 12.0(2017年12月)

スマホではお馴染み、Galaxy NoteシリーズのSペン(ワコムEMR)が使えるWindowsタブレット。海外から半年ほど遅れて日本でも購入可能に、と思いきや日本国内ではコストコ専売で、購入までのハードルが高い。海外ではメモリ4GB/SSD 128GBの廉価版もあるが、日本版はメモリ8GB/SSD 256GBのモデルのみの模様。

Windowsパソコンとしては珍しく、画面に有機EL (AMOLED)を使用している。有機ELは原理的にバックライトが必要ないためか、姉妹機のGalaxy Book 10.6よりも薄くなっている。画面の綺麗さは特筆すべき点ではあるが、Windowsで有機ELを使うのは焼き付きが不安ではある。

Samsung 2018 Galaxy Book 12

Amazonの情報を掲載しています

【10.6型】Samsung Galaxy Book 10.6(2017年11月)

Galaxy Book 12.0の姉妹機。Galaxy Book 12.0と異なるのは画面サイズだけ……であるかのように公式ではまとめて記載されているが、スペックは結構違う。特に、こちらは画面がIPS液晶となっている。ペンは同等なのでそこは安心。

法人向けの位置づけだがAmazon.co.jpやNTT-X Storeなどで購入可能。

【10.1型】富士通 arrows Tab QH WQ2/C1(2017年12月)

富士通直販限定モデル。マーケットプレイスで富士通が出品しているためAmazonでも購入可能。

防水(IPX5/IPX7/IPX8)・防塵(IP5X)というWindowsタブレットとしてはほぼ唯一無二の長所を持つ。さらにあえてベゼルを広くして耐衝撃性も増したという。背面に指紋センサーも搭載する。

画面は16:10のIPS Alpha液晶。「ペン先のずれや、書き初めの遅れを極限まで減らし、画面に特殊加工シートを貼り付け、紙に鉛筆で書く時と同様の触感を徹底再現」とのことで、ペンの書き味にも力を入れている。ただしペンについてはスペックでは電磁誘導方式デジタイザ対応とのみ記載されており、筆圧段階などは不明。

ドックの種類が豊富で、ノートパソコン化できる「軽量スリムキーボード」、「LAN付軽量スリムキーボード」のほか、拡張クレードルも存在する。Bluetoothキーボードも用意されている。

【10.1型】ECS LIVA TE10EA3(2017年4月)

防塵・防沫(IP54)や、50cmの高さからの落下に耐える耐衝撃性を持つ。Bluetoothキーボードと一体型のタブレットカバーが付属し、このカバーをスタンドに変形させてノートパソコンのように使うことも可能。

LIVAGT-4/32-W10JとLIVAGT-4/128-W10Jの2種類あり、違いはストレージの容量のみ。32GBでは容量が少なすぎるので、買うなら128GB版のほうがよさそう。

【10.1型】Lenovo YOGA BOOK with Windows(2016年10月)

キーボード部が板タブ(電磁誘導式)となる異色作。Bamboo Speak一体型PCといったところですかね。私には今一つ用途が思い浮かびませんが、紙と画面に同時に書きたいニーズがあれば唯一無二の価値があるのでは。直販ではAndroid版あり。キーボード部に小さい板タブが付いたThinkPad W700(2008年の機種)の系譜を感じなくもないのが楽しげではある。

画面に直接書けるほか、キーボード部に紙を敷いてボールペンで書きながら画面にも筆致を転送できるとする「REAL PEN」を搭載。ワコムペンにはIntuos2の頃からインクペンという同種のペンがあり、技術自体は目新しくはない。具体的な構造としてはキーボード側はEMR、画面側はanypenとなっている。anypenはどのようなペンでもタッチパネルの画面を操作できる技術で、筆圧は取れない。絵を描くなら板タブ的に使うことになる。また、360度まで回して画面は見ないで描く、という使い方も考えられなくはない。

EMRのセンサーボードを兼ねるハロキーボードは仮想的なもので、一枚板にキーボードの印字が光って浮かび上がり、入力時にバイブレーションする。パンタグラフ式などの物理的なものと比べると一段劣ると考えた方がよさげではあるが、評判は意外と悪くない。押し込むキーを持たないおかげで閉じた状態でも厚みが9.6mmと薄い。

【8.0型】Diginnos raytrektab DG-D08IWP(2017年5月)

レイトレックタブと読む。開発元はサードウェーブデジノスで、サードウェーブグループであるドスパラ専売。マーケットプレイスでサードウェーブデジノスが出品しているためAmazonでも購入可能。CLIP STUDIO PAINT Debutが付属し、これ1台だけでお絵描きが始められる。

ASUS VivoTab Note8の精神的後継機種。開発者自身が絵描きであり、「自分が欲しい”お絵描きデバイス”を開発した」のだという。VivoTab Note8と比較して、ペンカーソルのズレなさが快適。メモリも4GBあるので画風によっては最後まで仕上げることも十分可能。スペック上での記載はないものの、raytrektabのデジタイザは傾き検知にも対応している

ペンの性能は高いが、液晶がダイレクトボンディングでなく、さらに色味が全体的に緑に寄っている(設定で補正は可能)といった点は価格なりか。

Wacomプロペン2(電磁誘導方式)搭載機

プロペン2はEMR(電磁誘導方式)による電池レスペン。従来のプロペンに対して4倍の筆圧レベル、4倍の正確さ、追従性の向上、視差の軽減といった強化点をアピールしており、8,192段階の筆圧検知、±60度の傾き検知に対応する。Windowsタブレットとして搭載するのはWacom MobileStudio Proのみ。Intuos Pro / Cintiq ProのテクノロジーがタブレットPCにそのまま実装されており、それらとペンを共有できるのも強みのひとつ。

プロペン2対応機種ではIntuos 4以降の旧プロペンも使えるので、ペンのバリエーションも多い。アートペン を使えばペン軸の回転検知にも対応する。サイドスイッチが3つの Wacom Pro Pen 3D もある。

プロペン2は芯の形状が従来のペンから変更され、綿棒やパスタなどを使用した自作芯が使えないのは人によってはデメリットかも。金属芯はステンレス芯が個人製作でリリースされているので自己責任で使用してみるのもよさそうです。

【15.6型】Wacom MobileStudio Pro 16 DTH-W1620(2016年11月)

4K液晶の高精細な画面は特にモノクロ漫画を描く際のトーン処理に力を発揮し、拡大しなくてもトーンが潰れずに表示できると評判。ダイレクトボンディング採用により視差が旧機種から改善したものの、ガラス自体の厚みがあるので視差ゼロとまではいかない。Wacom link(別売)を使うことで他のPCと接続可能な液タブにもなる。

上位モデルには3Dカメラを搭載し、物体を撮影して3Dイメージとして取り込むことができる……が、2.2kgのタブレットで撮影をするというのはだいぶ無理があるように思われる。上位モデルのみ、指紋認証センサーも搭載する。

2018年2月現在、ワコムストアでは「CLIP STUDIO PAINT EX」と「専用ソフトケース」が付属するセットで販売している(バラ売りはしていない模様)。

【13.3型】Wacom MobileStudio Pro 13 DTH-W1320(2016年11月)

画面サイズやスペック以外は基本的にMobileStudio Pro 16と同様。当初はメモリ8GB / SSD 256GBが最大だったがメモリ16GB / SSD 512GBのモデルが追加された。

Wacom Link(MobileStudio Pro用オプション)

MobileStudioProはWacom Linkを介して他のPCと接続することで、デスクトップモード(液タブ化)での運用が可能。PCとモバスタをUSB Type-C(USB 3.1対応ケーブル使用)で直接接続しての液タブ化も可能だが動作保証外とのこと。

なおWacom Linkには両端がminiDisplayPortのケーブルのみ付属するため、miniではないDisplayPort端子のPCと接続する場合は別途 DisplayPort-miniDisplayPortケーブル が必要。また、HDMI出力から接続する場合は HDMI-DisplayPortコンバータ が必要。これらの接続方法はワコム公式FAQに記載されています。

Microsoft Pen(MPP / 旧N-trig)搭載機

元はイスラエルのN-trig社のペン技術。マイクロソフトに買収され、Microsoft Pen Protocol (MPP)に改称された。ユーザー間では未だにN-trigと呼ばれることも多い。

2017年発売の新Surfaceペンは4,096段階の筆圧検知と傾き検知に対応したほか、視差、ON荷重、ジッター(カーソルブレ)、表示遅延の改善などをアピールしている。具体的にはON荷重は9g、精度は従来機の2倍以上、表示遅延は21ミリ秒とのこと(どこまでが新型ペンによるもので、どこからがが新Surface固有の機能なのかは不明。また、Windows Inkの機能によるものもあると思われる)。

マイクロソフトが普及に力を入れているのか、メーカー側がSurfaceと同型式を求めるのか、2017年頃からN-trigの採用機種が増えている。しかし現状では筆圧4096段階の新型ペンは新Surfaceシリーズのみに解放の模様。傾き検知は対応するペンと機種の両方が揃って初めて有効になり、現在の傾き検知対応機種は 新Surfaceペン と新Surface Pro、Surface Book、Surface Studioの組み合わせのみ。旧世代のSurfaceについてもWindowsアップデートで対応させるとしていたが、2018年2月現在まだ提供される気配はない。

ここでは便宜上、筆圧4096段階と傾き検知に対応する新SurfaceペンをMPP、旧来の筆圧1,024段階で傾き検知に対応しないものをN-trigと区別しています。ペン自体は新機種・旧機種間で相互に利用可能。

Wintab API対応アプリを使う場合は、Microsoft ダウンロードセンター からWinTabドライバをダウンロードします。筆圧感度は Surfaceアプリ で調整できる。

MPP互換ペンについて

マイクロソフト以外からもMPP互換ペンが出ている。ただし傾き検知が使いたければ新Surfaceペンを買うしかない模様。現状ではMPPで傾き検知に対応するとカーソルの暴走が発生するようなので、むしろ互換ペンを使った方がいいまである。

Bamboo Ink CS321AK

ワコムとマイクロソフトが協力し、ワコムAESとMPP両対応のペンBamboo Inkが2017年8月に発売された。サイドスイッチの同時長押しでプロトコルを切り替えられる。このペンを使うことにより、N-trigの弱点の1つであるOn荷重の重さがAESと同等レベルまで改善できる。ただし傾き検知には対応しない。

単6電池(AAAA)1本使用。「ワコムAESモード利用時:約5ヶ月、MPPモード利用時:約2ヶ月(単6電池、週5日、1日2時間利用の場合)」とのことで、電池の持ちには少々不安がある。

Adonit Ink

マイクロソフトから認定を受けたMPP互換の充電式ペンAdonit Inkも2017年11月に発売。充電式のため、単6電池を使う他のペンと比較して12gと軽量。筆圧感度は1024~4096段階(使用するタブレットPC側によって異なる)。傾き検知には対応しない。

バッテリー寿命は満充電で80時間程度。頻繁に充電する必要がありそう。充電はmicroUSB経由で、満充電までは45分とのこと。この手の電池ペンにしては珍しく? スイッチで明示的に電源を切ることができ、2つのサイドスイッチを同時長押しで電源が切れる。当初は替え芯がなかったが後に発売された。

【15.0型】Surface Book 2 15型モデル(2018年4月)

Surface Bookの後継機。15型モデル。サイズやスペック以外の仕様は13.5型モデルと共通。

海外では当初から15型のバージョンも販売されていたが、日本国内では販売されていない状態だった。2018年2月に日本国内での展開が予告され、予約販売を開始した。2018年4月発売予定。

【13.5型】Surface Book 2 13.5型モデル(2017年11月)

Surface Bookの後継機。13.5型モデル。Surface Bookのi7モデルはキーボードドック(パフォーマンスベース)に外付けGPUを搭載し、キーボード接続時は性能がアップする。i5モデルのキーボードには外付けGPUが搭載されない。顔認証カメラを搭載し、Windows Helloにも対応する。

蛇腹状のヒンジ、Dynamic Fulcrum Hinge(動的支点ヒンジ)が特徴的。開く動作の最中に支点が動的に切り替わることで、片手でもすんなり開けられるようになったという。Surface Book 2ではヒンジの動作を従来機よりさらに改善したとのこと。

タブレット側にはほとんどバッテリーを積んでいないため軽いが、タブ単体での稼働時間は短い。また、タブ側のインタフェースはオーディオジャックと電源コネクタ(SurfaceConnect)しかなく、Proシリーズとは違ってキックスタンドを持たず自立しないなど、総じてタブ単体で使うのをメインとしたものではないといえる。キーボードドック込みで使うことを前提として考えるべきかと。キーボードドックは逆差し可能のため、重量を気にしなければピュアタブレットのようにも使える。

【12.3型】Surface Pro 2017年モデル(2017年6月)

Surface Pro 4のバージョンアップ版。今回から末尾の数字がなくなり、当初は「新Surface Pro」と呼ばれていたが、次年を見据えてか次第に「2017年モデル」や「Surface Pro 5」と呼ばれるようになった。m3モデル、i5モデルはファンレス。ペンは別売り。

Surface Pro 2017年モデルはペンでの入力に対し、一旦CPUを介さずに描画したあとに正確な線を再描画することで、低遅延を実現しているという。その他、Windows Ink機能の追加など、OSレベルでペンの改善にも力を入れている。マイクロソフトは昔から(異常なまでに)ペンコンピューティングを推していましたが、勝つまで続けるマイクロソフトのポリシーの一端をSurfaceに見た気がしています。

Surface Pro 2017年モデルはSurface Dialにも対応。対応アプリではDialを画面上に置くことで直感的に操作できる。

2018年2月にはLTE通信対応モデル「Surface Pro LTE Advanced」も個人向けに予約販売を開始した。2018年4月発売予定。こちらはCore i5搭載モデルのみとなっている。

マイクロソフト Surface Dial サーフェス ダイヤル 2WR-00005

9,673円(12/03 17:00時点)
Amazonの情報を掲載しています

N-trig(現Microsoft Pen)搭載機

現在はMPPとなったN-trigペンのうち、旧来からスペックが据え置き(1024段階、傾き検知非対応)のものをこちらに分類しました。いずれもスペックシート上でN-trigもしくはMicrosoft Penであると明言されているものはほとんどなく、スペックで方式が不明なものはSurfaceペンが動くか、Bamboo Inkの動作確認済みか、といった理由でペンの種類を特定しています。

ペンの方式がSurfaceと同様のためか、Surfaceのようなキックスタンド+カバー型キーボードスタイルの機種が多い。

Wintab API対応アプリを使う場合は、Microsoft ダウンロードセンター からWinTabドライバをダウンロードします(このドライバはSurface以外の機種でも利用可能です)。

【14型】ASUS VivoBook Flip 14 TP401NA(2017年12月)

天板に高強度アルミニウム合金を使用。MacBookを意識したようなデザインでありながら、360度回転ヒンジでタブレットに変形可能。約9mmの狭ベゼルを売りのひとつとしているが、左右が狭いぶん、相対的に下部がよけいに広く見えてしまうのは残念。せめて画面比率が16:9でなければと思わされます。大型の画面に見合わない解像度の低さも気になる。

スペックはそこそこですが、何と言っても価格が安いので、ペン対応の大型機を安価に入手したい場合はいい選択肢になるかと。ただし筆圧感度1024段階の ASUS Pen は別売り。

【13.5型】Surface Laptop(2017年7月)

タブレット形状に変形することはできない完全なるノートパソコンながら、一応Surfaceペンでの入力も可能。ただし筆圧検知は1,024段階となり、傾き検知にも対応しない。

Surfaceシリーズから選ぶならお絵描き的には新Surface Proのほうがいいと思われるが、Surface Laptopのほうが画面がやや画面が大きいのでこちらが選択肢に入る方もいるかと(ただし解像度は新Surface Proのほうが高精細)。

Windows 10 Sはストア経由でしかアプリをインストールできない制限が掛けられており、セキュアではあるものの個人で使うには少々不便。SモードはMicrosoft Storeから解除できるが、いったん解除するとSモードに戻すことはできない。

【13.3型】HP Spectre x360 第3世代(2017年11月)

HP Spectre x360の第3世代。CPUが第8世代に更新されたほか、IRカメラによる顔認証や、側面には指紋認証センサーとmicroSDカードスロットが追加された。また、アッシュブラックカラーのモデルのみディスプレイにプライバシーモードを搭載することが可能で、左右からの覗き見を防ぐことができる。

「“Spectre Design” 所有する歓びを実感できる、美しいデザイン」として、見た目の良さをアピールしている。今冬限定カラーとしてローズゴールドのモデル(英語キーボード)も存在する。

最上位のパフォーマンスモデルのディスプレイには4K解像度が採用されているが、高精細の代償として稼働時間がかなり短くなる。

筆圧は1,024段階。上位モデルでは「Spectre アクティブペン」(単6電池使用)が付属。オプションペンである「Spectre アクティブペン2」は傾き検知にも対応する充電式アクティブペンとのこと。

【13.3型】HP Spectre x360 第2世代(2017年2月)

HP Spectre x360の第2世代。既に後継機が出ているが処理性能上の違いはあまりないので、価格差によっては1つ前のモデルも普通にアリかと思われるが、スペックに差がないので実売価格の差もあまりないようだ。この世代はメディアカードスロットがないため外部ストレージを使いたければ2017年11月モデルを検討したほうがよい。

販売開始当初は上位のパフォーマンスモデル、中位のスタンダードモデル、下位のベーシックモデルの3種類だった。現在はパフォーマンスモデル、プロフェッショナルモデル(追加)、スタンダードプラスモデル(追加)、スタンダードモデル、ベーシックモデルの5種類となっている模様。

ペンは「スタンダードプラス」モデル以上の上位モデルのみ同梱。ペンが付属しない下位モデルでも、Microsoft Pen (N-trig)と互換性のあるペンを別に用意すればペン操作は可能とのこと。

【13.3型】Acer Spin5 SP513-52N(2017年11月)

オーソドックスな360度回転ヒンジ式2-in-1タブレット。やや重量があるが、スペックのわりに価格は安め。デュアルトルクヒンジで画面を110°の角度に開いたときのぐらつきを抑え、ノートパソコン状態でのタッチ操作を行いやすいように設計されているという。トラックパッドの端に指紋認証センサーを搭載する。

Windows Ink対応、筆圧1,024段階の「Acerスタイラスペン」が付属。ペンの方式は非公開だがBamboo Inkの動作確認機種に含まれるためMPPであることが分かる。

Core i7モデルの「SP513-52N-F78U」、Core i3モデルの「SP513-52N-F38Q」の2種類がエイサー公式に記載されている。なぜか公式には記載がないが、Core i5モデルの「SP513-52N-F58U」も市場には存在している。

【13.3型】ASUS ZenBook Flip S UX370UA(2017年9月)

13.3型のコンバーチブルながら1.1kgと軽量。薄さ軽さの反面、拡張用のインタフェースはUSB Type-Cが2基あるのみ。USB Type-Cは充電兼用で、左右どちらの端子からでも充電できる。映像出力も可能となっている。端子の数こそ少ないが、左右に1つずつあるため充電器やハブの使用時に干渉しにくく、取り回しはよさそう。

天板はアルミにマット塗装を施し、ダイヤモンドカットで高級感を高めている。キーボードはバックライトあり。本体側面に指紋認証センサーを搭載。筆圧感度1,024段階の ASUS Pen(別売)に対応する。カードスロットがないため容量の拡張はできない(SDカードスロット付きのハブを差しっぱなしにするという手もありますが…)。

拡張性の乏しさを補うため、USB Type-Cに差すドック、ASUS MINI DOCKASUS UNIVERSAL DOCK がオプション販売されている。ただしASUS UNIVERSAL DOCKは電源必須。

【12.6型】ASUS TransBook 3 T305CA(2017年9月)

海外では「Transformer 3」として販売されている。キックスタンドのないタイプのタブレットで、カバー型キーボードがスタンドとなる(角度は54度 / 24度の2段階)。T304UAがSurface風なら、こちらはiPad風といったところ。重量や筐体サイズもiPad Proに近い。ファンレス。薄さ6.9mmとWindowsタブレットとしてはかなり薄いが、そのぶん稼働時間が短くなっている。

筆圧感知1,024段階の ASUS Pen は別売り、ただし NTT-X Store限定モデルでは付属する。

タブレット本体のインタフェースはUSB Type-C/Thunderbolt3が1基あるのみで拡張性に乏しい。そんなところまでiPadを真似しなくてもいいのに。ASUS UNIVERSAL DOCK(別売)をThunderbolt3端子に接続することで、SDカード、Ethernetポート、D-Sub、HDMI、USB 3.0 Type-A×2、USB 3.1 Type-C×1が利用可能となる(要電源)。

背面のゴールドカラー&スピンメタル加工は主張が激しく、好みが分かれそう。個人的にはあまり好きではない。背面用の非光沢フィルムスキンシール が出ているので、適宜貼ってみるのもよさげ。

ASUS Pen 90NB0000-P00120

8,999円(12/03 06:43時点)
Amazonの情報を掲載しています

【12.6型】ASUS TransBook T304UA(2017年6月)

ASUSのSurfaceフォロワーシリーズ。T303UAの後継機。海外では「Transformer Pro」として販売されている。i7モデルの「T304UA-7500S」、i5モデルの「T304UA-72512S」(SSD512GB)、「T304UA-7200」(SSD256GB)、i3モデルの「T304UA-7100」の4種類。

上位モデルでは全体的なスペックは向上しているが、画面解像度や色域はT303UAより少しスペックダウンしている。厚みや重量も少し増えた。電源ボタンに指紋認証センサーを搭載する代わりに、T303UAにあった赤外線フロントカメラはオミットされた。Surfaceと同様のキックスタンドとカバー型キーボードを持ち、カラーもSurfaceに近いグレーとなったことで遠目にはSurfaceとほとんど見分けがつかない。付属のASUS Penは筆圧感知1,024段階。

カバー型キーボードが付属する。i5以上のモデルではバックライトあり、T304UA-7100のみバックライトの付かないソフトキーボードカバーとなる。

【12.6型】ASUS TransBook 3 T303UA(2016年10月)

ASUSのSurfaceフォロワーシリーズ。T304UAの前モデル。海外では「Transformer 3 Pro」として販売されている。赤外線フロントカメラにより、Windows Helloの顔認証機能に対応する。カバー型キーボードとASUS Penが付属。

【12.3型】HP Spectre x2 12-c000シリーズ(2017年7月)

U字キックスタンドとカバー型キーボードによる、Surfaceライクなスタイル。画面解像度やCPUなどのスペックだけ見るとSurface Proを上回り、かつ価格も安い。モデルはCore i5を搭載するスタンダードモデル(12-c001TU)、Core i7を搭載するパフォーマンスモデル(12-c002TU)の2種で、いずれもペンは同梱。

インタフェースはUSB Type-Cが2基あるのみ(充電兼用)。「USB Type-C to USB A変換アダプター」が付属するため、ハブなどを別途用意しなくても従来のUSB機器は使えるように配慮されている。

HP Spectre x360と同様にデザイン重視で、こちらはラグジュアリー感をアピールしており、公式サイトの記載によれば「アッシュブラックのシックなボディにクロムメッキを施し、美しく輝くゴールドのアクセントが、優雅な印象」とのこと。本体に刻印されたHPのロゴも、通常のものとは異なるプレミアムモデル用となっている。タブレットPCは外で使う機会も多いので、見た目にこだわって作ってくれるのはユーザーとしては嬉しい。あとはそのデザインが好みに合うかですね。

【12.2型】Acer Switch 3 SW312-31-A14Q(2017年9月)

U字キックスタンドとカバー型キーボードによる、Surfaceライクなスタイル。スペックはやや控えめ。最近あまり見なくなった16:10比率のディスプレイを持つ。

1,024段階の筆圧に対応するAcer Active Stylusが付属。ペンの方式は非公開だが、Bamboo Inkの動作確認機種に含まれ、かつBamboo Smartの動作確認機種には含まれないことからMPP(N-trig)と思われる。

【12.2型】Diginnos DGM-S12Y(2017年1月)

開発元はサードウェーブデジノス。サードウェーブグループであるドスパラ専売。VAIOやSurfaceのペンが相互に利用可能とのこと。キックスタンドなし、重量増など性能に現れない部分でコストダウンした、Surface Pro 4の廉価版といった様相。

当初は2016/11/25発売予定だったが延期し、2ヶ月遅れで販売開始した。現在は販売終了。ヤフオクなどの中古市場ではたまに見かけることもあるが、発売から大分経った今となっては価格面でよほどのメリットがなければ積極的に選ぶ理由はなさそう。

【11.6型】Acer Spin1 SP111-32N-A14P(2017年8月)

Acer Spin5に対するエントリーモデルの位置づけのようで、性能は控えめ。性能のわりに11.6型としては質量が重めかもしれません。

Windows Ink対応、筆圧1,024段階のアクティブスタイラスペンが付属。ペンの方式は非公開だが、AcerのUSストアでAcer Active Stylus ASA630 のDATASHEETを見ると、SP111-32NはAcer Spin5 SP513-52Nと同形式となっています。Spin5はN-trigなのでSpin1も同様です。

なお2017年9月頃に発売された、SP111-32N-A14Pから微妙にスペックを上げた Spin1 SP111-32N-A24Q にはペンが付属しません。付属しないだけで別途用意すれば使えるのかは明確な記載がないが、SP111-32N-A24Qの商品説明でもAcerアクティブスタイラスペンが使えると書かれているので使えそうではあります(ただしASA630は国内では単体販売されていません)。

【10.1型】ASUS TransBook mini T103HAF-8350(2017年12月)

ASUSのSurfaceフォロワーシリーズ。Surfaceを10.1インチサイズに縮小したかのようなスタイルを持つ。海外では「Transformer Mini」として販売されている。付属のASUS Penは筆圧感知1,024段階。

Wacom アクティブ静電結合(AES)ペン搭載機

ワコムの電池ペン。基本的には単6電池(AAAA)が必要となるが、レノボなど一部の機種では充電式の専用ペンを持つモデルもある。

静電結合方式ではペン入力専用のコントローラやセンサー板が不要で、タッチコントローラをペンと共有することで実現しているとのこと。本当に低コストで実装できるらしく、ディスプレイの受け側は標準実装でペン別売りという機種もあり。ワコムはヘビーユース向けのEMRに対し、アクティブESはミドルユース向けとしている。

AESが出たての頃は市場を席巻しており、このままAESだけになってしまうのではないかと主にEMR派の人々から懸念されていたが、今はEMRやMPP(N-trig)も同程度の数の機種が出ている。

各機種の専用ペン以外にも Bamboo Smart CS320AK や Bamboo Ink CS321AK(MPPと両対応)といった互換ペンがあり、ペンが同梱されないモデルではこれらを使ってみるのもいいでしょう。

【13.9型】Lenovo YOGA 920(2017年9月)

YOGA 910の後継機。直販モデルのみのようで、Amazonにも商品ページがあるが受注生産とされている。

レノボのYOGAシリーズは360度回転ヒンジの先駆者で、360度回転する2-in-1を指してヨガタイプなどと言われることもある。独自のヒンジ構造「ウォッチバンドヒンジ」は文字通り腕時計のバンドのような形状をしており、見た目にも特徴的。

4,096段階の筆圧のペン(Bluetooth Active Pen)が付属。傾き検知には対応しない。Bluetooth Active PenとはAESペンにBluetoothのボタンがついたものを指していて、iPadなどで使えるようなBluetoothで描くアクティブスタイラスのことではありません(参考:Lenovo Active Pen 2)。

【13.3型】HP EliteBook x360 1030 G2(2017年7月)

法人向けだがHPの法人向け機種は個人でも購入可能。筆圧2,048段階のHP Active Pen(別売)に対応する。

指紋認証や赤外線センサーによる顔認証以外にも、スマートカードリーダーによる接触型ICカード認証やNFCによる非接触型ICカード認証も可能で、これらから2つを組み合わせた2要素認証に対応している。その他、米軍調達基準(MIL-STD)に加え天面加圧試験600kgfをクリアする堅牢性など、個人向けではあまり見ないような機能を多数搭載。内蔵型プライバシースクリーンがあり、横からの覗き見を防ぐこともできる。キーボードはバックライトあり。

【13.3型】Lenovo ThinkPad Yoga 370(2017年3月)

ThinkPad Yoga 260の後継機。前モデルの12型から13.3型に大型化した。ベースモデルはi3モデルの20JH0001JP、i5モデルの20JH0000JPの2種で、いずれも直販ではカスタマイズでメモリを16GBまで搭載可能。

充電式、筆圧2,048段階のThinkPad Pen Pro-2が付属。ペンは本体のホルダー内に収納でき、収納時に自動で充電される。

キーボードを裏返したタブレットモードで手に持ったときにキーがガチャガチャする現象を防ぐ、回転時にキートップをロックする「Lift’n’ Lock」(リフトンロック)機能を備える。

【12.5型】東芝 dynabook V82・V72・V62(2018年2月)


※画像は2017年夏モデル

360度回転ヒンジによる2-IN-1。初代モデル発表時には、東芝のPC開発31年(2016年当時)の集大成をうたっていた。集大成というわりに東芝に360度回転ヒンジのイメージはあまりないが、過去にはdynabook KIRA L93のような機種も出している。

31年という異様に半端な数字が気になっていたが、2018年6月に東芝のPC部門(東芝クライアントソリューション/TCS)のシャープへの株式譲渡が発表され、身売りが決まっているからこその集大成だったと後に分かった。なおシャープはdynabookブランドを維持する意向らしい。

V82・V72・V62は店頭モデル。東芝ダイレクトでの型番はVZ82、VZ72、VZ62となる。型番の違いはスペックのみ。V62はペンが付属しない(オプションとして追加購入すればペンを使うことは可能なようだ)。

末尾FのV82/F、V72/F、V62/Fが2018年春モデル。末尾Dは2017年夏モデル(2017/7発表)、末尾Bは初代モデル(2016/12発表)。2018年春モデルと旧モデルとの違いはCPUが第8世代になったことだけで、筐体に変わりはない模様。

上位機種は指紋認証と赤外線カメラを搭載し、Windows Helloに対応する。充電端子はThunderbolt3兼USB 3.1 Type-C。薄型化により本体の端子はUSB3.0 Type-AとUSB 3.1 Type-Cしかないが、USB Type-Cアダプターが付属し、映像出力や有線LANの拡張性を確保している。

【12.5型】HP EliteBook x360 1020 G2(2017年11月)

法人向けだがHPの法人向け機種は個人でも購入可能。筆圧2,048段階のHP Active Pen(別売)に対応する。

ディスプレイは700nitの高輝度で、屋外での使用も想定されているほか、120Hzリフレッシュレートでの細かな表示もアピールしている。プライバシーフィルター機能があり、横からの覗き見を防ぐこともできる。

【12.5型】Lenovo YOGA 720(2017年9月)

360度回転ヒンジのエントリーモデル。といってもYOGA 920と比べての位置付けというだけで、処理性能はそれなりにある。前モデルのYOGA 710とほぼ同じ本体サイズながら、狭ベゼル化でディスプレイが11.6型から12.5型へ大きくなった。

Active Penが付属するが、筆圧段階など詳細は明記されていない。

【12.0型】Lenovo ideapad Miix720(2017年3月)

キックスタンドとカバー型キーボードによるSurfaceタイプ。色やヒンジ以外はかなりSurfaceに似ている。各スペックは新Surface Proを上回る部分もあり、直販のクーポン込みでは価格面の優位もある。ideapad Miix720はフォリオキーボードやLenovo Active Pen 2が付属するため、オプションを揃えることを考えると差額はより大きくなる。

【12.0型】Panasonic Let’s note XZ6 CF-XZ6(2017年2月)

Let’s note初のデタッチャブル2-IN-1。タブレット部は最軽量モデルで約550gと非常に軽量。2017年春の製品発表会ではドローンに載せて飛ばす演出も見せた。LTEモデルもあるが、LTEモデルは内蔵バッテリーが増えるため重量が100gほど増す。画面にはアンチリフレクションシートが貼付済み。保守部品には交換用シートも用意されている(ただし高い)。これによる書き味への影響については公式では言及がないが、紙に書くのにより近い感触に寄与しているはず。

オプションのアクティブペンは筆圧1,024段階。最新モデルでも1,024段階なのかは記載がないので不明だが、ハードが変わってないようなので筆圧もそのままと思われる。

キーボードベースにもバッテリーを内蔵し、タブレット部がスリープや電源オフのときのみ給電する。Thinkpad Helix (2013) で懸念された、稼動中にキーボードからタブレットへ細かいリチャージを繰り返すような仕組みにはなっていないのでそこは安心。キーボードベースはバッテリーパックの交換も可能となっており、バッテリーパックはSとLの2種類。

2018年2月発売の新モデルのスペックは、OSが最新のWindows 10 Fall Creators Updateとなった以外に2017年春モデル・2017年夏モデルと違いはない模様。CPUも1世代前のまま。

パナソニックストア(直販)のカスタマイズモデルでは天板とホイールパッドの色を4色から選べる。キーボードのかな刻印なしも選択可能。

【12.0型】Lenovo ThinkPad X1 Tablet(2017/第2世代)(2017年6月)

キックスタンドとカバー型キーボードによるSurfaceタイプ。ただし2017年モデルは見た目はあまりSurfaceには似ていない。追加バッテリー&拡張端子のプロダクティビティ・モジュール、プロジェクター内蔵のプレゼンター・モジュールなどを取り付けることで機能を追加できるのが特徴。

こうしたモジュールを取り付ける分離・合体型のPCはしばしば現れるが、得てして次モデルでの互換性が問題となり、次モデルで使えない→買わない→価格が上がる→ますます買われない、もしくは作られないという負のループに陥りがち。ThinkPad X1 Tabletも案の定というべきか、2018年2月に発表された2018年モデル(未発売)では互換を切られたようで……。モジュールを出すなら将来まで考えて設計してもらいたいものです。

一代限りのモジュールに追加投資するかはともかく、タブレット部の素性は悪くない。カバー型キーボードとアクティブペン ThinkPad Pen Proは標準で付属する。

【12.0型】Huawei MateBook E(2017年7月)

中国のスマホメーカー・ファーウェイが作ったWindowsタブレット「MateBook」のバージョンアップ版。カバー型キーボード付属。前モデルと比較してキーボードは改良されたが、タブレット本体はCPUの世代が更新された以外の変化がない。お絵描き的には前モデルが安価に手に入るならそれでもよさそうだし、新キーボードはスタンド機能が強化されたようなので、それを目当てに新型を選ぶのもよさそう。

筆圧2,048段階のMate Penはオプション。Mate Penは充電式で、充電はmicroUSB経由。テールスイッチの代わりにレーザーポインターを搭載する。プレゼンでは役に立ちそうだが個人用では特に必要のない機能かも。Mate Penは異様に高騰してしまっているので、Bamboo Smart CS320AK や Bamboo Ink CS321AK などの互換ペンを用意したほうがよいかと。

Amazonでは本体+スタイラスペンセットで購入することも可能だが、Mate Penの在庫がないためかBamboo Ink CS321AKとの組み合わせとなっている。

HUAWEI MateBook E MatePen

Amazonの情報を掲載しています

【12.0型】HP Pro x2 612 G2(2017年3月)

U字キックスタンドとカバー型キーボードによるSurfaceタイプ。キーボードは別売り。法人向けだが、HPは個人でも法人向け機種が購入可能。

筆圧2,048段階のワコムAESペンに対応する。

その他のペン(未分類・方式不明含む)搭載機

上までの分類に当てはまらない機種や、ペンが使えるという情報のみ見つけられるがそれ以上の情報がないため詳細不明の機種を記載しておきます。

2016年頃まではSynapticsのペンがあり、近年すっかり聞かなくなりましたが、あるいは仕様不明確の機種の中に含まれているかもしれません。

【13.3型】DELL New Inspiron 13 7000 2-in-1 7373(2017年12月)

デルアクティブペンPN338Mが上位機種では付属。下位機種ではオプション。ペンはPC本体と同梱でのみ購入可能(追加購入不可)。

DELLMart on ASCII.jpのレビューでは「ワコム製で2048レベルの圧力感知に対応するなど本格的な性能を持つペン」とされているが、USのデルの商品説明ではDell Active Pen PN338Mの筆圧段階は1,024以上(up to 1,024 levels of pressure sensitivity)となっている。Bamboo Inkの互換性確認機種には含まれているが、Bamboo Smartの互換性確認機種には含まれていないのでMPPか?

ワコムAESかMPPのいずれかであることは確かかと思いますが、確証の持てる情報が見つからなかったので判断を保留しています。

【12.5型】富士通 arrows Tab RH77/B1(2017年1月)

U字キックスタンドとカバー型キーボードを備える。しかしU字キックスタンドの角度は90度程度までしか開かない。カバー型キーボードは同梱、バックライトなし。

付属スタイラスペンTab6の筆圧は1,024段階、単6電池使用。スタイラスペンTab6の対応モデルにはRH77/B1のほか、前モデルのRH77/X、WR1/Xも含まれている。RH77/Xは筆圧256段階対応の専用スタイラスペン(静電容量方式、電池不要、方式不明)だったはずで、なぜこの電池ペンが対応するのかは謎です。前モデルも含めて不明点が多いが、誰も興味がないのかこれ以上の情報はありません。この機種でなければ、という要素がないので仕方のないところではあります。

直販では既に販売終了。Amazonなどではまだ購入可能。

【11.6型】マウスコンピューター MousePro P116(2018年2月)

法人向け。ハンドル付きで鞄のように持ち歩けるコンバーチブル(360度回転ヒンジ式)タブレット。耐衝撃・防塵対応。電源ボタンが指紋認証センサーを兼ねる。

スタイラスペン付属。ペンは単6電池使用、筆圧1,024段階。

この記事をシェアする




最近の記事