DELL Venue 8 Pro 5855のBIOSアップデートでOS死亡～復旧までの手順のメモ

DELL Venue 8 Pro 5855の数ある不具合の一つ、スピーカーのボリュームが低い状態で音量が安定しない不具合を修正したBIOSが配信されました。これを早速適用しようとしたのですが、アップデートファイルを起動した瞬間にOSが死にました。なんとか復旧できましたので、レアケースかとは思いますが復旧までの手順を記載しておきます。

そもそも破損したのが想定外の事態なので、同じような状態になったとしても、同じ手順で復帰できるとは限りませんのであしからずご了承ください。

1 スピーカーのボリュームが低い状態で音量が安定しない不具合とは
2 起こったこと
3 やったけど効果のなかったこと
4 そして復旧へ
5 BIOSアップデートを再実行し、不具合の修正を確認

スピーカーのボリュームが低い状態で音量が安定しない不具合とは

スピーカーのボリューム設定を25％程度にして音楽を鳴らすと、音量が大きくなったり小さくなったりする現象です。私は全く音を鳴らさなかったので、言われるまで気づきませんでした。

起こったこと

【重要なお知らせ】
機種：Venue 8 Pro(5855) / Venue 10 Pro(5056)
現象：内蔵スピーカーの音量が安定しない
改善策：最新のBIOSへアップデートしてください
ダウンロードはこちらから：https://t.co/WEvJFwiqxg
— デル株式会社法人向けテクニカルサポート (@DellCaresPRO_JP) 2016年3月25日

このBIOSアップデートファイルをダウンロードし、exeファイルを起動したところ、電源の接続を促すダイアログが表示されたので電源を接続しました。ここで改めてOKを押下した瞬間に画面がブラックアウトしました。

どうもこの時点で電源が落ちた様であり、再起動するのかと思ったらしないので手動で再起動すると、Dellのロゴは表示されるが次の画面に行かずにブラックアウトする（Windowsが起動しない）状態となりました。さらにもう1度再起動すると、Windowsの修復メニューが表示されました。Windowsの修復メニュー内からWindows 10は見えているものの、そこからブートしようとするとやはり起動しない状態でした。

※のちにBIOSのアップデートが成功したときは、上記のOK以降にさらにダイアログが表示された上で再起動したので、やはり何かがおかしかったんだと思います。もしかしたらダウンロードしたファイルが破損していたのかもしれません。

やったけど効果のなかったこと

DELL Knowledge Base コンピュータでWindows 10が起動しないの手順を一通り実行したが、状況に変化なし。【 Venue 8 Pro / Venue 11 Pro 】診断テスト（Diagnostics）の実施方法によるハードウェアチェックでも異常なしでした。

最終的にWindowsの修復メニューからFactory Image Restoreをかけている状態です。しかし、このあともWindows 10は起動できず、Windowsの修復メニューからセーフモードでの起動を試みるがそれでも起動せず。

そして復旧へ

一晩放置して冷静に考えて、DELLのロゴが出ることからBIOS（UEFI）自体は生きている、そしてWindowsの修復メニューからWindows10自体は見えていることから、MBRが死んだと判断しました。Windowsの修復メニューからコマンドプロンプトを起動し、ブートセクタ（MBR）を修復するコマンドを入力。

bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot

これでWindows 10が起動可能になりました。めでたしめでたし。

これだけだとまだ起動時に毎回Windowsの修復メニューが出てしまうので、別のオペレーティングシステムの選択→既定値の変更→既定のオペレーティングシステムの選択で既定値をWindows 10に変更。すべて元通りになりました。

Factory Image Restoreをしてもブートセクタは復活しないんですね。単にWindowsを真っさらにしているだけのようで。Factory Image RestoreはWindows 10標準の機能ではなく、Dellがわざわざ用意している機能なので、そこまで戻してくれるのかと思いきやそんなことはありませんでした。

たぶん今回Factory Image Restoreは必要なく、最初からMBR修復をやっていればデータを保持したまま即復活したように思います。MBRが消えるという状態は噂に聞いたことしかなかったので、すぐに判断できませんでした。

余談ですが、Windows 8以降のWindows修復メニューは単体でコマンドプロンプトを立ち上げてこうした修復コマンドを打ち込めるのが便利ですね。Windows 7以前はシステム修復ディスクを別に用意しなければいけなかったため、タブレット単体だとどうにもならない状態になっていたところでした。こういうところもタブレット向けに最適化してきてるんですね。特にVenue 8 Pro 5855は接続コネクタがUSB 3.0 Type-Cしかないので、ハブとか繋いで認識するのかな～と悩んでいましたが杞憂でした。