当サイトでは過去に Wacom Oneやraytrektabなどで使える互換ペン8種+α という記事を出していますが、ペンが色々なら替え芯も種類が色々あって分かりづらいので、替え芯を基準とした形でもまとめておくことにしました。替え芯をお探しの方は購入時の参考にどうぞ。
※ここではWacom Oneやraytrektab、Galaxy Noteシリーズなどで使えるペン(Wacom feel IT Technologies規格の電磁誘導ペン)のみを対象とします。
目次
ご注意(前置き)
各機種の替え芯については型番以外に特に決まった名前はないようなので、代表的な機種名で括って適当に記載しています(正式名称ではありません)。Wacom Feel IT Technologiesのペンは基本的にまずGalaxy Noteシリーズで実装され、その後に他の機種へと流れていくことから、Galaxy Noteシリーズを基準に記載しています。
※替え芯はいずれも各機種専用のものとして売られています。ペンの世代が同じならペン先の形状も同じで他機種間でも流用可能ですね、と私は考えていますが、流用する際は一応自己責任でお願いします。
Galaxy Note 3~5、Galaxy Note edgeのペン
先端だけ太めの芯。プロペン2の芯とよく似ているが、こちらのほうが微妙に細いです。
個体差なのか何なのか、raytrektab(2017年モデル)やWacom Oneのペンにプロペン2の芯が使えた、といった報告をたびたび見かけますが、私が試した範囲ではこの世代のペンにプロペン2の芯は差さりませんでした。
この形状の芯は以下の機種などに使用されています。
- Galaxy Note edgeのSペン
- raytrektab(DG-D08IWP)標準デジタイザペン
- Wacom One Pen (CP91300B2Z)
- FUJITSU 六角形スタイラスペン FMV-NPN19
- Bamboo Smart for Samsung Galaxy Note (CS310UK)
替え芯は以下のものが使えます。
※raytrektab(DG-D08IWP)標準デジタイザペン用の替え芯(標準芯、フェルト芯、エラストマー芯)や、Bamboo Smart CS310UK用 替え芯(ソフトタイプとハードタイプのセット)も使えますが、これらは既に販売終了しています。
Galaxy Note 8~9のペン
0.7mmの細芯をアピールしていた世代です。筆圧がゴリラな人からすると細すぎて、ペン軸との境目で折れてしまう場合があるらしいともっぱらの噂です。
この芯を採用する鉛筆そのものなデザインのペンがいくつか出ていますが、芯が細すぎるせいでデッサンをする際のように極端に寝かせた持ち方で描くのは難しくなっています。
というのもワコムペンは芯が押されてペン内部の圧力センサーが反応すると描ける、という仕組みであり、傾きだけでは線は引けません。芯が細いせいでペンを寝かせると芯がうまく押されていかないケースがあります。意識してセンサーに掛かるように操作すればペンを寝かせて描けないこともないですが、無意識で鉛筆とまったく同じように描く、というところまでは行きません。
この形状の芯は以下の機種などに使用されています。
- Galaxy Note 8のSペン
- Galaxy Note 9のSペン
- Galaxy Book 12.0のSペン
- Staedtler ノリスデジタル (180 22-1)
- 三菱鉛筆9800デジタイザペン
- Hi-uni Digital for Wacom
替え芯は以下のものが使えます。
Galaxy Note 10以降のペン
0.7mmの細芯は細すぎて逆に使いづらいという結論に至ったのか、芯全体の太さはGalaxy Note 8の頃と同等に戻し、先端だけ細く尖らせた形に変更されました。芯全体が太くなったことで、ペンを傾けた描き方が少しやりやすくなっています。
先が尖っている以外はWacom Oneの替え芯と同サイズなので、(先が丸いのを気にしなければ)Wacom Oneの替え芯が流用できます。
この形状の芯は以下の機種などに使用されています。
- Galaxy Note 10のSペン
- Galaxy Note 20のSペン
- Galaxy Tab S7のペン
この世代の替え芯は、2020年12月現在、正規品として店頭販売されているものはありません。海外では互換品(パチモン)が安価で売られているのでそちらに手を出してみるのもいいかもしれません。eBayで Galaxy Note 10 nibs などと検索すると山ほど出てきます。
また、前述のとおりWacom Oneなどの替え芯を使うこともできます。
↑Wacom Oneのペンの芯を、Galaxy Tab S7のペンに差した状態です。
逆に、Wacom One Penなどにこの世代の芯を使うことも可能です。
↑Galaxy Tab S7のペンの芯を、Wacom Oneのペンに差した状態です。
芯の種類について
標準芯はポリアセタール(POM)製の芯で、ワコムのペンタブや液タブについてくるペンにデフォで差さっている硬めの芯です。
エラストマー芯は先がゴムのような素材となっている芯で、摩擦係数が高く、もったりとした粘り気のある感触の芯です。フィルムの貼ってある画面にエラストマー芯で描くと、跡がつく場合があります(拭けば取れます)。
その他
Galaxy Note 10.1 (2012) やBamboo Stylus feelなど、過去には他の芯形状のペンも存在しましたが、現行機種ではないためここでは割愛します。
また、raytrektab(10インチ版)付属のペンのように、替え芯が存在しないペン(芯交換不可)もあります。このようなペンでは、ペン先が削れた場合は丸ごと買い替える必要があります。
なおGalaxy Note 6は飛ばしてナンバリングされたため欠番、Galaxy Note 7はバッテリー爆発事故からのリコールで欠番です。