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【レビュー】Wacom One Penの使い勝手について クラシックペンに近い形状だがサイドスイッチの押し方は独特

Wacom Oneレビューその2です。前回はWacom One本体の感知性能を中心に見ました。今回はWacom Oneの付属ペン、Wacom One Pen (CP91300B2Z) をより詳しく見ていきます。

ペン軸の太さはクラシックペンに近い

Cintiq Proで使っているペンとサイズ比較してみました。上からWacom One Pen、クラシックペン KP-300E-01X、プロペン2 KP-504Eです。

※クラシックペンとプロペン2はいずれもWacom Oneでは使えません。あくまでサイズ比較のために置いています。

ペン軸の太さはクラシックペンに近いですね。私はふだんCintiq Pro 24でもクラシックペンを使っているので違和感なく馴染みましたが、グリップペンやプロペン2のような太めのをイメージしていると細くて持ちにくいと感じるかもしれません。

いっぽう、三菱鉛筆9800デジタイザペン、DG-D10IWP標準デジタイザペンなどの他社ペンと比べるとやや太めです。他社ペンが細すぎる、サイドスイッチがないのが不満、といった場合にはWacom One Penが選択肢に上がってきます。

サイドスイッチの押し方が独特

当初、サイドスイッチがうまく押せない? 押してもボタンが入っていかない? と思うことがありました。じつはWacom One Penのサイドスイッチはシーソー型となっていて、ペン先側が固定されています。ペンのお尻側を押さないと沈んでいきません。

サイドスイッチが2つあるならともかく、1つしかないのになぜこんな仕様に…? と疑問は尽きませんが、実際そうなっているんだから仕方ないですね。

なので、実質的なスイッチの位置がちょっと高めです。プロペン2などと同じ感覚で押そうとするとついペン先側を押してしまい、押せない・押しづらいと感じるはず。仕組みをわかった上で使っていればそのうち慣れます(慣れました)。

サイドスイッチを押す指によっては押しづらいかも

以前、Twitterでワコム公式アカウントがサイドスイッチを押す指についてアンケートを採っていました。親指が4割、人差し指が3割という結果でした。

私はサイドスイッチを親指で押す派です。人差し指で押す場合はWacom One Penのスイッチはちょっと押しづらそうにも見えます。

テールスイッチがない代わりに? ペン先の沈み込みがない

テールスイッチ(消しゴム)があるペンは、テールスイッチを固定するとペン先のぐらつき・沈み込みがなくなる(ただしペンが壊れやすくなる)ともっぱらの噂です。

参考:『ペンタブの消しゴムを固定したらペン先のブレがなくなる』試してみて感動する人いまいちな人【証言まとめ】 – Togetter

Wacom One Penはテールスイッチがないおかげなのか、ペン先のぐらつき・沈み込みがほとんどありません。

Wacom One本体のペンホルダーに収納可能

Wacom Oneの本体上部に布のループがついていて、そこのWacom One Penを挿すと液タブ本体と一体化できます。ちょっと(だいぶ?)安っぽいですが、機能は十分です。

ペンスタンドが付属しない

Wacom One本体にホルダーが付いたかわりに、ペンスタンドが付属しません。作業中、ちょっと一休みするときにペンの置き場所がないのがやや困ります。Wacom One Penはテーブルの上に雑に置いても転がりにくい形状なのが救いです。

過去にペンタブ等を買ったことがあれば、余ってるペンスタンドを流用する手もあります。

※ペンタブ用でない一般的なペンスタンドを使う場合は、ペン先が押されっぱなしにならないようにしてください。デジタイザーペンはペン先に強い力が掛かると壊れる恐れがあり、ペンタブに付属しているペンスタンドはペン先が浮くように設計されています。

筆圧特性について

Wacom One本体のレビューでも触れましたが、Wacom One Penは三菱鉛筆9800デジタイザペンやDG-D10IWP標準デジタイザペンと比べると、筆圧の出方が緩めです。Wacom Oneで使う場合は、ペン先の感触の設定によってカバーできます。

詳しくは【レビュー】Wacom Oneを買ったのでペン性能などを徹底チェックしました を参照願います。

Wacom One PenはWacom One以外の機種でも使用可能

Wacom Oneで他社ペンが使えるのと同様に、Wacom One PenはWacom One以外のWacom Feel IT Technologies (EMR) 対応機種でも使うことができます。

具体的にはGalaxy Noteシリーズや、ドスパラのraytrektabシリーズなどで使えます。

プロペン2の替え芯が使えないって本当?

Wacom Oneの商品説明には「Wacom Oneの替え芯は専用品です。Wacom Pro Pen 2の替え芯は利用できませんので、ご注意ください」とわざわざ書かれています。これが本当か確かめるため、Wacom One Penとプロペン2の芯を抜いて比較してみました。

ぱっと見では違いがわかりませんが、実は微妙に太さが違います。プロペン2の芯のほうが少しだけ太くなっています。

試しにプロペン2の芯をWacom One Penに差そうとしても、奥まで入っていきません。

芯の形状は8インチ版raytrektabのペンと同一

Wacom One Penの芯は、8インチ版raytrektabのペン(DG-D08IWP標準ペン)や、Bamboo Smart CS310UKの芯と同形状で、相互に差し替え可能でした。これらのペンを持っている方は替え芯を流用するのもいいかもしれません。

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中身はほぼBamboo Smart CS310UKなのでは?

Wacom One Penはサイドスイッチも1つだし、テールスイッチもないし、芯も同形状だし、ガワが変わっただけで仕様はBamboo Smart CS310UKとほぼ同一です。

Bamboo Smart CS310UKはかつて(2015年頃)ワコムが「Samsung Galaxy Note用」として販売していたペンで、Galaxy Noteシリーズに限らずWacom Feel IT Technologies (EMR) 対応機種で使うことができました。※CS310UKは現在は終売しています。

Wacom One Penは今のところWacom Oneに付属するもの以外の入手法がありませんが、型番が振られているのでそのうち単体販売もされるはずです。Bamboo Smart CS310UKが欲しかったけどいつの間にか終売してて買えなかった~という人はWacom One Penの単体販売を待ってみるのもよいのでは。

(追記)Wacom One Pen (CP91300B2Z) の単体販売が開始されました。

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