8インチ版raytrektabの新型、raytrektab RT08WTが発表されました。10インチ版とスペックを揃えた小型機です。12月10日発売、価格は49,800円(税別)。
raytrektab(レイトレックタブ)シリーズは一貫してWacom Feel IT Technologies (電磁誘導方式/EMR) のペンを搭載しているお絵描き向けのタブレットPCで、今回も同種のペンを搭載しており、先代までのペンも使用可能とされています。
raytrektab (RT08WT) のスペック
- OS: Windows 10 Pro
- CPU:第6世代(Gemini Lake)Intel Celeron N4000
- メモリ:8GB
- 画面:8インチ 1,280×800 (16:10、189ppi)
- ストレージ:128GB SSD
- 質量:434g
- サイズ:210mm×124.5mm×9.6mm
- ペン:ワコムEMR(筆圧4,096段階、傾き検知あり)スキャンレート360Hz
解像度以外のスペックは10.1インチ版とほぼ同等で、スペックを揃えてアップデートしたという印象。指紋センサーも付きました。今回もCLIP STUDIO PAINT DEBUTが付属し、これ1台でお絵描きが始められます。
また、公式サイトの「raytrektabのこだわり」の項では、スペック表記に現れないような設計上の売りが書かれています。
360Hzのスキャンレート、傾き検知、筆圧4096段階、ワコムによって専用チューンナップされた最適なファームウェアを採用。筆圧4096段階は初代から変わらない数値ですが、低遅延性やスキャンレート向上による追従性が向上。raytrektabは筆圧の段階数という数値指標ではなく、低遅延性や傾き検知などの体験的指標を追求しています。
また、一般的なスタイラスよりもペン先が細く、鉛筆などの文具と視覚的に近いワコムスタイラスを採用。バッテリーレスで充電も不要な文具らしいスタイラスペンです。
raytrektab 8インチは白基調で丸みのあるユニセックスデザイン。一方で描画デバイスとしての観点からベゼルは黒色を選定。液晶面への色干渉が少なく、締まりのある見え方を実現。
手持ち使用時に指がかからないことを念頭に置いた上下左右のベゼル設計や、LEDランプを側面に配置したことにより充電しながらの使用時にチャージランプが視界に入り込まないことや、熱源を片側に集中させソフトウェア使用時・充電時も持ち手が触れるエリアが熱くならないようにするなど、使用時にストレスを与えない設計をしています。
素晴らしいですね。お絵描きタブレットかくあるべしという感じです。上記のポイントには書かれていませんが、ノングレアの保護フィルムが最初から貼られているなどの工夫も見られます。
なお、2017年版のraytrektab(旧8インチ版)からスペックが上がった一方で、お絵描きにあまり必要でないカメラは今回オミットされています。
新型ペンについて
今回も新しいペンが付属し、オプションとしても「raytrektab Stylus S2」と「raytrektab Stylus S2標準芯セット(5本入り、芯抜き付き)」が挙げられていますが、これらは12月4日現在、まだ単体販売はされていません。
新型ペン「raytrektab Stylus S2」の芯はペン軸側が太めでペン先が細い、Galaxy Note 10以降のペンと同じようなものに見えます。サイドスイッチやテールスイッチはなさそうです。
8インチという可搬性を考えると、タブレット本体に内蔵ないし接続し、一体化した状態で持ち歩けるようになっているとなお良かったのですが……そのような構造をとると今度はペンとして使いにくくなったりもするので、ある程度は仕方ないところでしょう。